ぶら下がり日誌~ボルダラーへの道~

釣りときどき岩、そして

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

風待ち

人気のない朝のコーヒー屋で、暇をつぶしていたのは『風街ろまん』である。『風街』の前にはカプチーノが置かれてある。たぶんカフェラテでも構わなかっただろう。『風街』は煙草に火をつけると、ゆっくりと、ふかく煙を吸った。 『風街』の肺には風穴が開い…

それにつけても

ここ数年というもの、我が家のコンポの機嫌が悪い。再生するよう頼んでも却下するし、ひどい時はCDを入れても知らん顔、「NO DISCて、いまCD入れたやん」などと問うても無駄なので、やむなく盤を回して入れ直したり、裏面をフーフーしたり、なだめたりすかし…

サバゲー

続・サバの話。 *** 昨日は平日カードを切って庵治半島へ朝夕のダブルヘッダーで小サバ釣りに出かけてきた。結果、サバは朝は来たが夕方は来ず。一方で朝夕ともにサヨリを目視したが釣ることはできず。 朝はともかく夕方は暑すぎる。そして回遊のタイミン…

ヘルター・スケルター

ウオ釣り2年目の教訓。魚はたくさん釣れた方がいい、釣れないことには始まらない。 *** さて、小サバをどう釣るか、である。「サビキで決まりじゃん」という話ではあるものの、サビキはサビキで絡んだり切れたりするから、習熟しないと手返しは良くならな…

丁寧

小サバが入ったり入らなかったりで、このところすっかり翻弄されている。 7月に入ってからサバが回り出して、サヨリからサバに切り替えて、はじめのうちは簡単に釣れていたものの、徐々に難しくなっている。 サヨリのときは、盛期には満潮前を狙っていけば何…

登りと釣り

図書館に『シンプル・フライフィッシング』という本があったので借りてみたら著者の一人がイヴォン・シュイナードだった。 シュイナードといえばパタゴニアの創始者である。シュイナードといえば50年代アメリカのクライミングで、ロイヤル・ロビンスとかエル…

ススト

レコードプレーヤーを買ってはみたものの、やはり便利さに負けてCDに戻ってしまっている。スペースにしろ時間にせよ、余裕がないようである。 逆に言えばアナログを楽しむためには余裕が必要なのかもしれなくて、だとすると徐々に己の余裕がなくなっているこ…

音楽を聴こう2

このところ小サバをいじめようとしているが存外釣りにくい。サビキ仕掛けに手を出そうか考え中である。 *** B. B. King & Eric Clapton 『Riding with the King』 両者ともに「代表作は?」と問われて答えるのが難しいアーティスト、前者は『Live at the …

あもくん

森の近くの一軒家で囲炉裏にたき木をくべていると、引き戸を叩く者がある。こんな時間に誰だろう、そう思って「はい」と返事をしてみると、何故だか向こうもオウム返し。 「どちら様ですか」と尋ねたいところだったが、とりわけ寒い日でもあったし、どうせこ…

音楽を聴こう1

久しぶりにダイナマイツのアルバムを聞いた。1枚しかアルバムを残さなかったものの、日本が誇るスーパー・バンドのひとつだ。 アルバムの帯に「貨物列車のようなR&B」と書かれていて、はじめは「なんのこっちゃ」と思ったのだけれど、聴いてみると妙に納…

パイプのけむり

このところ買って良かったものといったら、ガン玉などを入れる200円ほどのケースとか、クリールとか、100均の200円の魚つかみとか、いろいろあるが、どれかひとつといったら、リールの替えスプールだろう。 実際「何がそんなに便利なのか」と言われると説明…

RPA

MOLESKINのノートブックがカルト的価値を付与されていたのは、それがハンドメイドであったせいではないか。ひょっとしたら昔のMOLESKINはそれを作る職人の名前まで知られていたのではなかろうか。「〜さんのつくった野菜」のように。食において作り手の顔が…

パタリロ

夏、夏夏夏の音。蝉にコオロギ、キリギリス。花火、風鈴、波の音―オットこいつは年中か。 夏夏夏の風物詩。井戸にスイカに枝豆ビール―やっぱりこいつも年中だ。 夏こそ! ・・・何だろう? 何かの本でよくあるコピーの例として「〜こそ!」があると読んだこ…

ナカゴ紙

夏に行きたい場所、と考えて、ここという場所がパッと出てこない。夏に行きたくないところを考えて、その逆を行ってやろう、そう思い立ってはみたものの、何か違うような気がする。 あるいは冬に行きたい場所の逆を考えればいいのかも。ンーでも冬にアイス食…

音楽を聴こう0

たまには音楽の話をしよう。 *** ●ファラオ・サンダース『Pharoah』 1976年作品。フリーソウルとフリージャズの間をたゆたう感じがとてもいい。こういうのを巷ではスピリチュアル・ジャズとかいうらしい。CDは廃盤になっているもよう。困るんだよなそうい…

雲上

サヨリが見えなくなった代わりに小サバが回りだした。そしてとうとう初めて豆アジが釣れた。 よくものの本にアジのアタリを「モソッ」などと書いているけれど、あれは本当である。 それに比してサバは完全に当たり屋である。ドーンときて、暴れ回って、陸に…

立像

さいきん、諸星大二郎の漫画をよく読んでいる。大げさに言えば「我発見セリ(ユリイカ)!」という程の衝撃だったのだが、有名といえば有名なので「何をいまさら」という話なのかもしれない。 古本屋で適当に買っているが、「ん〜これはハズレかも」という作品…

六道

我々のゆくてに向かい風が多い理由。 普段の生活の中で「なんだか向かい風ばっかだなァ」と感じる人は少なくないのではないだろうか。歩いている時もそうだし、走っている時や二輪車に乗っている場合など、スピードを上げたいと思う時に限ってアゲンストにあ…

映画の話2

急な誘いで『シン・ゴジラ』を観に行ってきた。ゴジラといったら松井かというくらいで、モスラもビオランテも脳裏をかすめないほど遠ざかっていたから、はっきり言って「忘れていた」とした方が近い。しかしながら今回フラットな気持ちで観てみたらかなり面…

沖仲仕

こないだお寿司屋さんに出かけたら、大将がいろいろの話をしてくれ、今昔の感に堪えないようだった。折角なのでここに記しておく。 *** 今の人は夢を見づらくなったね。昔は勉強がダメでも肉体が頑丈なら仕事がいっぱいあった。港の荷物なんて人間が運ん…

Honey Badger

「〜とは何か」という問いに「これである」と指さすことができれば、それで答えになる。 *** 徐々にサヨリが去っていく。この10日ほどでガクンと減った感じである。釣れた個体も、産卵後で身痩せしたのと、そこから回復しだしたと思われるものが出てきた…

寝起きの法

目が覚めて「何か違う」と感じるとき、かみ合わぬとき、どうも乗らないとき、しっくり来ないとき、失見当識におちいったとき、身体の中心が地球ほどに重いとき、いろんなときがありますが、そんなときの対処法のひとつに「音楽をかける」を提案いたします。 …

半夏生

自分を守るためにあることないこと言う奴―雑魚。 *** 昨日何を食べたのか、思い出せない日が続いている。「やあ、ご飯食べた?」は中国人同士の挨拶のひとつで、その伝で行くと「よう、調子どう?」というのと同じレベルで大事なことがポッカリ欠け落ちて…