ぶら下がり日誌~ボルダラーへの道~

釣りときどき岩、そして

うわごと

今朝ラジオでとても美しい曲を聴いたんだ。

Search and Destroy! 捜し出して、ぶっ壊せ!

怪しいにんじん

高校の頃、日本史の先生が江戸時代の何ちゃらを黒板に書きつつ言ったことには「どんな名君も晩年には少し狂ってくる」のだそうだ。たしかにそうかもしれない。 *** 「美醜や善悪なんてない、あらゆるものは等しく美しい」、あるいは有名なコピー「みんな…

くますけあんぴん

コドモノクニの隣には大人の国があり、そこでは5つの赤い風船が浮かんでいる。鏡を通り抜けた先は昔のメロディが流れる場所、そこではシステムの仮想メモリは無限大で、なくなる恐れはこれっぽっちもない。 *** 今日は休みたい。できれば明日も休みたい。…

K/C

K氏は予定を立てるのが好きではなかった。束縛されるようで、嫌だったのである。 にもかかわらず、これからのことをメモするのは、彼にとって習慣となっていた。それも日に二度、三度ではない。何度も書くのである。 K氏は何にでも書いた。それは紙ナプキン…

木人路

また非常階段から切り取られた空を眺める日々がやってきた。変わることもあれば、変わらぬこともある。暫く海を眺めていれば、そのうちに溶けてなくなるだろう。おそらくは。 *** 眠っても眠っても調子が戻らない。戻らなすぎてこれが普通なんじゃないか…

天知る地知る己知る

「見てわかんねえ奴に言ってもわかんねえ」 ―『大岡越前』― *** 話しても駄目なときもある。話し合いにならぬこともある。そんなときは静かにしていればいい。この歳になってようやくそれがわかりだした。本当に、言っても無駄なのだ。言葉で説明してどう…

永遠の遠国

意に沿わぬことをあまり長く続けない方がいい。乗れないものにいつまでもくっつかないほうがいい。継続することはあるいは可能かもしれないが、致命的に損なわれてしまう。スポイルされてしまう。 *** 人は貨幣によって動かされる。これには異論ない。だ…

暗騒音

自分で手放したのだ。最後の手綱を離したのだ。 「もうお前はどこにも行けない」そうペングィンは言った。 「うるさい、ペンギン風情が何を言いやがる」僕は悪態をついた。 ペングィンは哀れんだような眼で僕を見た。彼の羽根が細かく震えていた。彼は言った…

No. 5

【近代】・・・進歩主義という名の幻想。 *** 辺りは霧に包まれ、歩んできた道もわからない。長く歩き続けたために目はかすんでしまって、進みはじめたときにあれほどはっきり見えていた目的地は、今やおぼろげな灯りでしかなく、どの方角にあるのかさえ…

Tummy Time

神話、それは物語の原型であるとともに、世界の解釈でもある。 *** 知り合いに「もし地上から女がいなくなったら、地上は神々の世界になるだろう」と言った奴がいる。ちなみに彼は筆者と一緒でまったく女性にモテない。 ふとした機会にそれを手近な女性に…

Toner Fish

さてそれから春風秋雨、十年の時が流れました。 *** トンネル。一直線に伸びる白色灯。通り過ぎる電車と、それが連れてくるつむじ曲がりの風。 外には細かい雨が降っているから、トンネルの出口は白くぼやけている。うすもやの中に電柱と高架が続いている…

紙やすりのバレエ

この街の太陽にはまったく愛想というものがない。むかし湘南を訪れたときも同じことを思った。サンダルの足が燃え出してしまいそうだ。 人の多さもさることながら、かくも非情なる太陽のもと、人々は奇妙に無表情に歩き回っている。その眼差しからは彼らが何…

讃洲への手紙

お元気でしょうか。 閑職になり(元々ですが)皆様のスケジュール上を散策しておりましたら、Sさんが長期休暇になっているではないですか。腰を抜かしてしまいました。 お病気ではなさそうですが、やはり見限ったということでしょうか。 やあ、どんどんお知り…

グアニル

「事物は一緒になるためにはまず離ればなれにならなければならない」 ―G・ジンメル― *** 引用に関するあれこれ。 ・引用は元ネタを知らないとできないし、受け手もそれを知らないとわからない。ゆえに楽屋オチ的な側面がつきまとう。 ・引用元と先が主従…

Heavy Load

若者に余裕がないのは当然だ。余裕のなさはすなわち可能性で、それが若者を若者たらしめているからだ。こんなはっきりした証明はないと思うのだけど。 *** 自由ほど不自由なものはない。自由は孤独で、それゆえに担い難い。 自由は常に不安定である。パタ…

朽ちて冷える一本の歯

ときおり引用されているようだけれど、世界でもっとも短い手紙は、ユーゴーが『レ・ミゼラブル』を出版した際その版元に出した手紙であるという。その全文は 「?」 というもの。それに対する版元の返事が 「!」 だったというから、これはもう恐れ入り谷の…

Static in the Flow

流れの中で静謐に。 *** 「飯食わないと集中力落ちる」とか「気ィ張ってると回復しない」とか、いわゆる「~する(しない)とうまくいかない」という文型は、まあ言い訳としてはイマイチだ。さりとてどうすりゃ上手くいくのかまで分かっていたら苦労しな…

Star Eyes

「予言にあった星のアザをもつ男、とは主のことに違いない」と見者(ヴォワイヤン)は言った。 居並ぶ住人たちはどよめいた。「では彼が救い主なのだな?」と長老らしき男が言った。見者はおごそかに頷いた。 「冗談じゃない」と僕は言った。「これはただの日…

Star Ocean

「おい君、背中にヒトデがついてるぜ」そうペングィンは言った。 「このままじゃヒトデ型に日焼けしちまうぞ」 我々は次の街に向かって地上数万メートルの空を飛んでいるところだった。雨は既に上がり、雲もどこかに行ってしまって、太陽が我々の背中を焦が…

静かの海

「雨は旅の合図だ」とペングィンは言った。「我々は風になって次の街へ向かう」 「何ていう街だい?」 「次の街に名前はない」とペングィンは言った。 果たしてペンギンが空を飛べるものなのかどうか、僕は訝んだ。それを察したかのようにペングィンが言った…

Living in a Pastime Paradise

何もかもから遠く離れて、新たに始めたと思っているのに、多くのことは意に反して記憶から消えない。 記憶は改変される。記憶は作られる。それは単なるデータではなく、生きていく中で我々の体験をフィードバックし、その時々で新たな光をあてられ、別な意味…

The Ghetto’s Got Me Trapped

邦題『何てこったい』。・・なんてこったい。

くまとたたかう6

宗教家は煙山に着くと、煙草のけむりをいっぱいに吐いて、医者の来るのを待ちました。医者はといえば、突然に視界をふさがれたうえ、煙をしこたま吸い込んだので、動くのもやっとの有様でした。 突然、医者の肺の中から声がしました。 「右だ。右へ寄りたま…

くまとたたかう2.5

「行こう、行こう」と森のみんなが言いました。音楽家は森の詩に乗って旅出ちました。医者はわけのわからぬ様子でその場に突っ立ち、宗教家は荘厳な面持ちで旅路の無事を祈りました。 「なんだいまのは? どうなったんだ?」医者が言いました。 「魂が天に召…

くまとたたかう5

医者は日ごろの不摂生がたたってか、煙を吸い込みすぎたせいで道半ばにして倒れ、宗教家は呼吸に集中していたためにそれに気づかず、もやのなかを走り続けました。 そのうちにおぼろげな山が近づいてきたように感じたので、宗教家は叫びました。 「着いたぞ…

くまとたたかう4

どうやら現地人を撒いた二人はなおも走り続けました。医者は息も絶え絶えになってへたり込みました。 「もう走れない」そう医者がいいました。「腓腹筋が攣ってしまう。脾臓も辛いし、肺も悲鳴を上げてる。限界だ」 「もう少し先まで行こう」宗教家が言いま…

くまとたたかう3

音楽家は現地人の槍に刺されて、医者と宗教家の手当のかいなく息を引き取りました。しばらくはその場の荘厳な空気に圧倒されていた現地人たちも、もぞもぞしはじめました。医者がいいました。 「この機に乗じて逃げるべきだ。あの人数に襲い掛かられたら今度…

くまとたたかう2

現地人のある者は現地の現実(レアル)事務所とでもいうべき場所で働いている。 *** 「この、ヤサグレ国家の犬どもめ!」現地人たちは口々に叫びながら、持っていた石槍を三人に投げつけました。一本の槍が深々と音楽家の右肩を貫きました。 「アイタッ!」…

くまとたたかう

音楽家はヴィオロンをポロンと爪弾きました。 「ダメだろうそんなことをしては」と医者がいいました。 「いいのだよ」音楽家はこたえました。「どのみち弓もないんだ」 するとさっきまで押し黙っていた宗教家がいいました。 「あの山の遠くに、白く輝くそれ…

Second-Nature

こころを悲しみに支配させてはいけない、そうセスナの神様は言った。僕が「どうしてですか」と尋ねると、神様は悲しそうな顔で感情のデコレーションを嘆いた。 神の演説に傾ける耳はくさって取れてしまっていたから、僕はただ神様の表情から事態を推測するし…