ぶら下がり日誌~ボルダラーへの道~

釣りときどき岩、そして

トレーニング

魚梁瀬

この国の手袋の9割が近場でつくられていることが判明した。ちなみに東かがわ市である。 *** 手袋話の続き。 krokovski1868.hatenablog.com なかなか革手袋が決まらない。グリップスワニーが気になるが、どうも絶縁でも耐熱でもないらしい。 悩んでいるう…

風に書く

文体探しは自分探しと一緒で、まず徒労に終わるのがオチである。それでも探してしまうところも両者は似ているように思う。文は人なりということか。 *** 前回の続き。 krokovski1868.hatenablog.com 前にも書いた通り筆者は典型的な書写タイプである。作…

ラクガキ無用

ハッキリ言って趣味が読書という人の9割はなまけ者と思っていい。 *** 冒頭はもっとむくつけな言い方もできる。「本など読むな、バカになる」とかそういうの。奇妙なことだが、こういう言葉はあまりにも熱狂的でグロテスクなので、かえって相手を傷つけな…

Never Happen

ピンチの時に現れるが、本人たちも大抵ピンチ。 *** あまりにも早く目が覚めたので、PCを開けて昔の記事を整理していたら、もう何年もトレーニングについて書いていないことに気がついた。していないものは仕方がないのだけれど、これではちょっとあまり…

近頃

思うところあって、以下のような雰囲気の高強度ボルダリングの課題を設定している。 1 最大4ムーブまで。 2 スタート足はジブに限定。 3 真っ向。フックなどを一切使えないようにする。 4 ハンドホールドは、とったら足が切れてしまうがキャンパでは決してキ…

Festina Lente

持久力トレーニング・・・ンー、たしかにボルダー課題でも、さいきんヨレを感じることがあるんだよなあ。「たかが十数手で何言ってんだ」という話だが。これはヨレとは別の言葉を当てたほうがいいかもわからんな。というか「ヨレ」があまりにもしっくりくる…

Density

量と質? いや、量と強度、そして密度か。これについてひとまず言えそうなのは、まちがっても全部いちどに負荷を上げないことだろう。それにしても密度って他の2つに比べて少しく影がうすい気がするな。これが要るのは、そうさな、岩旅の前とか? とはいえや…

04

コンタクト・ストレングス、すなわち接触筋力って、クライミングを始めるまで聞いたことのなかった言葉のひとつだ。クライミングってジャーゴンのオンパレードだから、最初は常連さんが何を言っているのかあまりよくわからなかった。カチとかキョンとかスロ…

持久力(8)

年を取るにつれて丸くなる、というのは半分本当だ。これは余裕が出てくる、というのと似た顔をしている。精神の衰えと円熟も、パッと見は紙一重になることがある。 *** さて、James Pearsonによるパワーエンデュランストレーニングが動画投稿サイトで説明…

持久力(7)

英国はJames Pearsonによるボルダー壁でできるエンデュランス・トレーニング。 1 自分にとってまあまあの難しさのボルダー課題を3つ選ぶ 2 登る 3 ガバをつないでダウンクライム 4 次のスタートホールドまたはその近くのガバでレスト 5 登る これを3課題で1…

たまに行くなら

尺度として登攀時間とレスト時間の割合を取り入れると、また違った見方でセッションを組み立てることができる。気分も変わって一石二鳥かもしれない。 *** 用意するのはシステムボードかまあまあの難しさの長モノ。 1 シェイクなしで落ちるまで動き続け、…

昔ながら

以前に述べたボルダー壁でできるスーパー簡単なワークアウトの補足。パワーエンデュランスのトレーニングになると思われる。 1 前傾壁でポジティブなホールドの簡単な課題を選ぶ 2 ワンムーブごとに足を切って、ポジションを作って懸垂する 3 1と2を繰り返し…

1-4-7

キャンパで1-4はできるが1-4-7ができないときの練習法をウェブ上で見かけたのでメモ。 1 1-4-5-8 2 1-3-6-8 3 1-4-6-9 の順で段階を踏みなさい、とのこと。おそらく1は1個下のラングから、2は2個下のラングから、それぞれ最大距離を出すという趣旨だと思われ…

Fewer mistakes→Faster sends→

More new rock climb. 落ちる原因は個別具体的に考えていくと本当にいろいろある。ギリギリのところをトライする時、登れることより敗退することの方が多いわけだけれど、何かすごいハードなムーブを起こせなくて、というよりは、少しずつの不足が積み重なっ…

持久力(6)

パワーエンデュランスが上がれば、ハードなムーブを長時間繰り出せるようになるから、ボルダラーならセッションの質が上がるし、ルートクライマーなら厳しい状況で核心を越えられるようになる。こう書くと改めて大事なんだなと思う。 で、4×4のバリエーショ…

Powering out

近頃のクライミングトレーニングを見ていると、より目標に向けて特化し、細分化しているようである。パワー、パワーエンデュランス、持久力の3種だったものが、より細かく、テーラーメイドになってきている、そんな印象を受ける。 で、以下に記載するトレー…

持久力(5)

ウェブ上に転がっていたパワーエンデュランスのトレーニングプラン。4週間ごとの2部制。週2回。合間にレストを一週間入れる。 1 目標ルートのレプリカ(傾斜、完登までに要する時間、強度、スピードなどを再現)をつくるか、またはレッドポイントグレードと…

持久力(4)

持久力、それはボルダラーにとってほぼすなわちパワーエンデュランスを意味する。リードクライマーにとってはそうでもない。前に述べたとおり、ARC的な持久力も重要になってくるから。ベースとしての持久力ですね。ここにテクニックとメンタルの要素が複雑に…

If you hit the plateau

限界領域のボルダリングをしよう。うん、最善手のひとつだ。ただ、これはこれで技術練習とは違った難しさがある。1〜5ムーブに関して「できる」と「できない」のギリギリを突くのがこの練習の眼目で、いわゆる普通のテープ課題でこれを行うと、パワートレー…

持久力(3)

ストレニュアスなルートがひしめく米国はレッド・リバー・ゴージのローカル、ビル・ラムゼイは次のように語ったことがあるという。曰く「シェイクのトレーニング、殆どのクライマーがこれを怠っているんだ」と。 まあ例によって門外漢だからアレだな、何とな…

How to Deal with Pump

パンプした状態で動き続ける能力って、メンタルか? もし完全にパンプしたら誰であろうと落ちるよな。パンプしはじめる境界を見極めるのがARCなら、シビアなパンプとフォールの間を見極める訓練もまた必要ではあるまいか。というかこれがパワーエンデュラン…

ARCの功罪

ARCは少なくともトレーニングプランの導入期に非常に適しているといえる。以前にも述べたとおり、ARCの概要は、Max30%以下の強度で30-45分動き続け、登っている間じゅう毛細血管はフルオープンになっているというもの。血管壁にちょうどいい圧を加え続ける―…

キャンパシング(3)

キャンパスボードのトレーニングプログラム例(メトリウスのラング(ミディアム)、間隔は20㎝、傾斜は110°程度。片手ごとに30秒以上、セットごとに2分半以上レストする) ・導入期(これから始める場合、間隔が空いた場合) ラダー(1-2-マッチ-3-マッチ-4-…

キャンパシング(2)

キャンパシングよもやま話。 ・とにかくウォームアップをしよう。いきなりキャンパしたらあきまへん! ふつうのアップをして、ボルダー課題でアップして、宿題を倒すモードになってから、キャンパスボードの前に立とう。 ・足を使おう。ウォームアップは終わ…

パワートレーニング(2)

これまで投稿してきたトレーニング法について、現時点でまとめておこうと思う。なんだかいままで自分がしてきたことと違う結論になりそうで落ち着かないが、これからの自分に必要なトレーニングだと思って無慈悲にまとめよう。 しかし文字にすると感じが変わ…

RFD

トレーニングサイトを渉猟していたら、力の立ち上がり率(RFD)という指標を見つけた。これってわれわれのいうところの接触筋力(Contact Strength)と同義なのだろうか。どうやって高めるか、さっそく読んでみたら、ボックスジャンプとかダッシュをしなさい…

ボルダーキャンパス

こないだ少し触れた、ボルダー課題を使ったキャンパシングに関する補足。 ボルダーキャンパスはパワートレーニングだからスピードが大事。5秒くらいでスパスパ行く(ロックオフを鍛えるときは例外)。ポジティブなホールドを選んで、前傾壁で、3〜5ムーブで…

パワーエンデュランス

課題のムーブはできるのに、つなげられないとき(以前の記事でいう1のとき)、パワーエンデュランスの出番がやって来る。 *** 4×4やサーキットトレーニングを行うと、難しくてパンピーなルートを容易に感じられるようになると言われている。パワーエンデ…

パワトレ

技術だ技術だと言ったそばからパワーの話。人生ブレてナンボです。 *** パワートレーニングって別にキャンパスボードがなくてもできるよね。と、いうか、そもそもパワトレって何だ。食えるのか? 接触筋力(コンタクトストレングス)の向上、指力強化、引…

4×4(フォー・バイ・フォー)

角材の規格の話、ではなくて。トレーニングの話。 *** 最近だと『クライマーズ・バイブル』にも取り上げられているし、ポピュラーなトレーニング法のひとつと言って差し支えないと思われる。にもかかわらずジムで取り入れている人をあまり見ない。どうも…