またまた前回の続き。
減量の基本的な考え方は摂取カロリー<消費カロリーである。これはゴールデンルールといってさしつかえない。
これを「無理のない範囲で」実現するのが、うまく減量するポイントになってくる、そう考えてよさそうである。
となると、摂取カロリーを減らすか、消費カロリーを増やすか、あるいはその両方―こう書いているだけで身体に負担がかかりそうーになるけれど、摂取カロリーを減らすというのが、これがなかなかむずかしい。
あまり減らすと力が出なくなるし、疲れやすくなるし、回復が遅くなるし、頭も働かなくなる。まるでよろしくない。ひとまず基礎代謝から一日の消費カロリーを概算しよう。成人男性で2,000くらいだろうか。
もっとも取っつきやすいのは糖質を削ることで、代わりにタンパク質を増やすだけでも、摂取カロリーを減らすことができる。タンパク質の方が代謝の際に糖質の場合よりも多くのエネルギーを使う上、それ自体が筋肉の材料にもなるから、まあ、ある程度までは一石二鳥と思っていい。
体重1kgあたり2〜3gの範囲なら、糖質の代わりにタンパク質を増やしても問題はなさそうである。
まず自分の食生活を見直して、三大栄養素(糖質、タンパク質、脂質)の割合をだしてみて、それがあまり極端にならない範囲で、糖質をタンパク質に置き換える、というのがもっともかんたんな方法だと思われる。糖質50、タンパク質30、脂質20だったら、糖質40、タンパク質40、脂質20にする、というように。
「そんなもんようわからん」という向きは、無料のレコーディングアプリを使いましょう。こういうのは正確さを云々する前にトライしてみることである。
低糖質やケトジェニック、パレオ、地中海式、いっそベジタリアンやヴィーガンになる、など、方法はいろいろあるだろうが、「〜式」というのは突きつめていくと人生におけるひとつのスタイルの選択というところまで行ってしまうから、重大になりがちで、ただでさえ何かを抑えるのは―ここでは食欲だからなおさらであるー大変なのに、輪をかけてことをむずかしてしまう。
減量のために特定のスタイルを一定期間つづけるには、そのスタイルにコミットする必要があって、それってかなり重たいのだな。こういうのは中途半端に手をだしても継続しづらく、したがって効果もでにくいものと相場が決まっている。
もろもろ考えあわせると、あまり極端なことをしない、いろいろなものを食べる、というあたりがもっとも現実的な落としどころになってしまいそうである(も少し、続く)
