ぶら下がり日誌~ボルダラーへの道~

釣りときどきクライミング、そして

トレーニングプログラム(1)

 9時5時リーマンクライマーのトレーニングプログラムについて考える。

 

 マアあれです、トレーニングプランなんてものは考えている時がいちばん面白くて、やりはじめると大抵は頓挫するものだ。紙の上で文字にして「これはいける!」と思っても、始めてみると急な予定は入るし、ジムでは久しぶりの仲間が来てセッションになるし、飲み会も出なくちゃとなって、そうは思うようにいかない。

 

 そんなこんなで計画ものびのびになって、自然と成果も出づらくなって、モチベーションもダダ下がりして、ついには放棄してしまう。意志薄弱と言われればそれまでだけど、何とかしたい。何とかしよう。

 

 修業するものといえば3つで、フィジカル、スキル、メンタルです。何だよこれ、心技体じゃん。このうちメンタルについては、いつでもどこでも整えることができる一方、やってる感が出にくく、何をしていいかもわからず、定量化もできないから、スルーされるのが常である。

 

 とはいえクライミングでは、落ちそうな一手を出すときの気の持ちようだとか、取り組む課題は山ほどありそうだ。ボルダーならハイボールをトライする時とか、マントル後のスラブで悪い足に立ちこむ時とかね。コンペもそうやんね。まあ、個別具体的に何をどうすればいいのかは、はっきり言って私の手に余る問題である。

 

 強いて言えば、状況を視覚的にイメージするとか、セルフトークの内容を吟味するとか、呼吸を改善するとか、その辺になるだろうか。とくに呼吸に関しては、マインドフルネスがいいとかなんとか聞くことはあるものの、夢中になってクライミングしていればそれだけで瞑想しているようなものだよな。たしかジョン・ギルが「クライミングはmoving meditationだ」と言っていた気がするが、本当にそういう感じになる。

 

 ちなみに簡単な瞑想のやり方には、ひたすら呼吸を意識するというのがある。呼吸は誰でもしているし、する回数も多いから、フィードバックもしやすく、改善の効果も表れやすい、ということのようである。一般的なのは鼻孔を空気が通る感覚または腹部の動きに注意を向けるというもの。この辺はストレス耐性を上げる意味でもリーマンクライマーが装備していていいアビリティかもしれない。

 

 また、メンタルにも技術的側面は随分あるから、たとえば自律訓練法とかは齧ってみるだけでも得られるものはあるだろう。クライミング関連のメンタル本としては『Vertical Mind』や『Rock Worrier’s Way』などがある。とくに後者は読んで損はないと思う。

 

 フィジカル面では、登ることに特化したところから、可動域や身体操作に至るまで、すべきことはこれまた膨大にある。人によって必要とされるものも変わるから「とりあえずこれをやっておけばいい」という話にはどうしてもなりにくい。

 

 これについては、できるだけ単純に考える、一度にたくさんのことを取り入れない、成果が出るまでコミットする、そのくらいしかできることはない気がする。トレーニング内容が実際のクライミングの動きから離れるほどインセンティブは下がる。登ること以外はできるだけしたくないものね。

 

 この点、目に見える形で達成するよう持っていくのも一法である。単純に片手懸垂ができるようになる、フロントレバーができるようになる、前方水平ができるようになる、マッスルアップを何回、リバースダブルダイノを連続で、など、そんな目標を立てて、できるまで練習するのもアリだろう。

 

 実際できたからといってその人のクライミングが向上するかどうかは不明なものばかりだが、まあ一芸にはなるし、その過程で気づきを得ることもあると思う。見方を変えると、漫然とメニューをこなすのはそれだけ辛いものがあるし、ポジティブな気持ちでトレーニングしないと効果も最大化しない、そんな話になりそうである(続く)