ぶら下がり日誌~ボルダラーへの道~

釣りときどきクライミング、そして

If you hit the plateau

 限界領域のボルダリングをしよう。うん、最善手のひとつだ。ただ、これはこれで技術練習とは違った難しさがある。1〜5ムーブに関して「できる」と「できない」のギリギリを突くのがこの練習の眼目で、いわゆる普通のテープ課題でこれを行うと、パワートレーニングとしては手数が多すぎるのです。その意味では、レストをたっぷり入れたバラしの練習は、無意識にパワートレーニングになっている可能性がある。

 

 課題につけられたグレードは主観的で体感的なものだから、ワンムーブに対するそれぞれの個人的な限界を見極めるのは、実はけっこう難しい。おまけに「完登したい」というわれわれの当然の欲求が、単品のムーブをひたすら練習することを躊躇わせる。波状攻撃できないから―数ムーブ、下手をすればワンムーブのトライごとに数分のレストが必要である―、人によってはクライミングをしている感がうすくなって、遊びというよりは苦行の性質を帯びるように思えてくるかもしれない。

 

 この練習が最善手である理由は、ムーブを成功させるために全力を出そうと努めるだけで済むという一点にかかっていて、これに関してはたぶん嫌がるクライマーはいないと思う。あとは頑張る方向を間違えないようにするだけ、よくある落とし穴はパワー領域からパワーエンデュランス領域に無意識に強度を下げてしまうというものだけど、これは以前にも述べておいた。

 

 

 

 高強度ボルダートレーニングを実行するのに役立ちそうなことがらを以下にまとめる。

 

・(もちろん)ウォームアップ。

 

・多くても5ムーブくらいまでにとどめる。それ以上だとパワー領域から出てしまうと考えた方がいい。疲れて落ちては意味がない。出力が不足して落ちるような強度を設定する。

 

・できないムーブを成功させるために、とにかくいろいろ試す。友達が居合わせたらパワースポットをしてもらう。できなければ、近くのより良いホールドを使って、身体に動きを覚えさせる。とにかくサポートは何でも使って、ムーブを成功させる確率を高める。

 

・トライごとに微調整をする。考えなしに何度もトライをするのでなく、当たっていても外れていても、とにかく原因を探る。ごくわずかな違いがものすごく大きな差になることを、われわれは知悉している筈である。考えている時間はレストにもなる。

 

・そしてレスト不足。こればかりはどうしようもない。休みすぎかと思うくらい、どうにか頑張って休む。以前にも載せたが、トライごとに靴を脱ぐ。そしてムーブが成功しなかった原因を考える。あるいはムーブを視覚的にイメージして(ヴィジュアライゼーション)、次のトライに備える。

 一般にトライ間のレストは3分くらいは欲しいところ。ポジションに入れずに力を出す前に落ちたとか、そういう時は少し短くなるだろうが、とにかくレストがとても大事である。

 

・20分以上同じ課題を打たない。これは怪我予防にもつながる。それぞれの傾斜にいくつか課題を設定するのがよさそう。

 

 こんなところか。