岩旅に行こうとなって、以前から準備してきたのに、旅行計画にトレーニング計画が追いつかなくなって、気がついたらあとひと月をきっている。こんなときどうするかって? そりゃあ
・ひとまず登りこむ
限界グレードより下の課題を登りこむ。たいてい岩旅のスタートでボロクソにやられるのは、2時間ずつ週3のサイクルだったところから、いきなり朝から晩まで連日登りつづけようとするからだよな。
このショックを少しでも和らげるべく、週4くらい登る。それが無理なら、各セッションを努めて長くする。もちろん、出かける1週間前は2〜3回にして、強度も時間もテーパードして、回復を図る。
で、登りこむにしても、具体的にどんな感じにすればいいか。ボルダラーの場合は持久力≒パワーエンデュランスだから4×4とかでOKといえばOKなのだけど、ほかにもいろいろ考えられるわな。たとえば
1 顕著なレストも核心もない2〜30ムーブのまあまあの強度の長モノを使ってサーキット
2 3〜4つの課題を連続で登って5〜8分休む。これを4〜6回くりかえす。4×4のバリエーション。
あるいは
3 時計を用意して、どれか課題を登って、1分休んで、もういちど登るかおなじグレードの別の課題を登って、合計6〜10分経ったら1セット。これを4〜6回くりかえす。セット間休憩は5〜8分。
これは2を登攀時間とレスト時間でとらえ直したものと考えればいい。
フィジカルトレーニングなら、懸垂のインターバルなどもありうる。たとえば
・エッジを使って5回懸垂―30秒レストを4回くりかえして1セットとし、これを5〜8セット。セット間休憩は4〜8分。
指トレならリピーターだろう。手軽そうなのは
1 ハーフクリンプで5〜8秒ハングを4〜10回くりかえす。ハング間休憩は3秒程度。
2 4〜8分休む。
3 1、2を5〜8回くりかえす。
など。例によってバリエーションはいろいろ考えられる。
指トレのプロトコルはほんとうにいろいろあって、まとめてきりあげようとするたびに新しいのがどんどん出てくるが、すくなくともボルダラーとスポートクライマーは「15秒以上ぶら下がらなくていい」とまではいえそうである。それ以上のぶら下がりは怪我のリスクを上げてしまうし、トレーニングの特異性の観点からも望ましくないように思う。
あとはこの前まとめた通り「自分にとっていちばんシンプルな方法でひとまずはじめること」だろうか。
