ひと月以上だったり2週間だったり、サイクルの長さはいろいろだけれど、もはやどんなやり方でも継続してコミットできればそれで十分という気さえしてきた。そして続けるにはやはりシンプルなのがいい。
スポートクライマー向けと思われるトレーニング順の決め方のガイドラインがウェブ上に転がっていて、どんなかというと
1 中くらいの強度で新規ムーブをインストールする or 知っているムーブを磨く
2 高強度でテクニックを失わない練習
3 スピードとアジリティの向上
4 パワーエンデュランスの向上
5 出力の向上(神経系)
6 中・低強度での筋持久力の向上
7 高強度での筋持久力の向上
8 高強度での心肺機能の強化
9 いわゆる有酸素
だという。これ、ちょっと素直に肯きかねる部分もあるな。3とか正直よくわからない。スピードはコンタクト・ストレングスのことだと解釈できるけど、アジリティってクライミングに要るかなあ。コーディネーションのことか?
5以下はクライミング以外のフィジカル全般、という意味合いだろうか。3は5に対応し、2、4は7、8に対応する感じなのかな。6と7の順番はこれでいいのか、ちょっと疑問である。8はたぶんインターバルとかHIITをイメージしているものと思われる。9はリカバリー的な建てつけだろう。これはボルダラーだとまた変わってきそうだ。
ちなみにサンプルは以下。
月曜:中強度のボルダー30分→オンサイトかそれより少し下のグレードでスキル練習30分→ARC等の低強度のクライミング30〜60分
火曜:レスト
水曜:限界ボルダー60分→ルートのレッドポイント練習30分→つなげ30分
木曜:レスト
金曜:高強度のフィジカルトレ+フィンガーボード60分→ARCなど量をこなす低強度のクライミング60分
土曜:持久系ルートのレッドポイント練習90分→エアロバイクでインターバル15分→ゆるく有酸素1時間
日曜:レスト
一週間のうちにいろいろな要素を全部詰め込んでしまう。これってE・ホーストの方法とはけっこう真っ向からぶつかるな。どうやらあちらさんでもまだ結論は出ていないようである。
1つの分野にフォーカスする期間については、ひと月くらいが最適なんじゃないかと何となく思っている程度だが、トレーニングの順番については原則があるのではと思っていて、何かといったら強度とスキルの順である。高強度から低強度、難しいムーブの練習はフレッシュな時に、パワーエンデュランスは補強トレーニングの前に来る、全開ハングはセッションの〆には来ない、など。
しかしながら「いつもこれに従っていればいい」というわけではなさそうである。組織において、どんなに良い制度であっても、10年もたてば不具合を起こす。同様に、どんなに素敵なトレーニングプランでも、続けていくうちに慣れが生じてしまう。
毎セッションを高強度にするのはシンプルでいいと思うのやが、それにも慣れてきたら、変える必要がありそうだ。パフォーマンスばかりしていないで、スキルやフィジカル、メンタル向上に努める必要もあるよなそりゃ。常にMaxを目指すのは努力具合だけか。
