くり返しになるが、組織においては、そっと末端にとどまるのが、唯一可能な身の処し方だ。
居ながらにしてまるで部外者のように組織を眺めている。「組織を引いて見る」などといえば聞こえはいいが、実際は何のことはない、たんなる当事者意識の欠如である。
これは職業的良心の欠如と裏で手をつないでいることもあるが、必ずしもそうとは限らなくて、どちらかというと「職業的良心の発揮される領域が人によって異なる」と見たほうが近い。
異なる人間が集まるのが組織であるから、組織人に求められる資質とは、一にも二にも周りとうまくやっていく、それに尽きる。実力や才能や人徳や閃きや機転は、周囲と調和する能力に比べれば何ほどでもない。
ではどうやって? 思いやりによって、などと書くと笑われてしまいそうだけれど、ほんとうにそうなのだから仕方がない。
以上、連絡おわり。