Split Keyboard

 キーボードを使っていると腕がすぐに疲れてしまう。手の甲側の肘にちかい部分がじわじわ重くなってくる。放っておくとそのうち手首付近もツラくなってくる。しかし書けなくなるほどの激痛ではないので、書きながら右手をフリフリして、それでごまかして軽く20年ほどたっている。

 

 ためしにいろいろな人に聞いてみたところ、誰もそんなに辛くないという。キーボードを叩くポジションの問題かとも思うが、皆とおなじホームポジションをとっている―ポッチのついたキーに両の人さし指を添えている―し、キー配置もデフォルトのままなので、それもいまいちピンと来ない。ちなみに左手にはまったく症状が出ない。

 

 私の場合、ホームポジションにしたときに左手の手首は机と接しており、右手首は空中で自由になっている。一見、背屈している左手の方が痛んできそうだが、どうしてか逆なのだよな。

 

 両手首をと前腕の角度をいろいろに変えてみたものの、やっぱり痛むのは右腕だけである。どうなっているのか皆目わからない。

 

 というか、うすうす感じていたのだが、いま改めて確認したところ、右手のほうが左手の倍くらいの距離を動いている。EnterやBackspaceや数字キーを叩きに行くためだが、ひょっとしてこれが原因だろうか。

 

 しかしこれはどちらかというと前腕から先ぜんぶを左右に動かしているのだから、前腕そのものには負荷はかかっていないよな。だいたいにおいて、関節を動かしたら、その関節のひとつ以上手前の筋肉が疲れるはずである。

 

 だから指を使えば前腕が、前腕を動かせば二の腕や肩や胸や背中が、疲れてくるはずだよな。するとこのケースでは右肘より上が疲れなければならないが、くらっているのは右前腕の甲側部分のみである。

 

 ひょっとすると、oが悪さをしているのかもしれない。これを薬指で叩いているのが主たる原因のような気もしてきた。いま叩きながら指のようすを見ているのだが、ギタリストの薬指強化の運指練習と似た動きをしている。見るからにキツそうだ。というか実際キツい。  

 

 もっというと、BackspaceとEnterも薬指で押しているから、さらに負荷がかかっているのかも。さりとてミスタッチは減らせないし、キーボードの配置を変える甲斐性はないしで、ちょっとうまい手を思いつかない。

 

 BackspaceとEnterだけでも薬指でなく小指で担当すれば、総指伸筋への負荷をへらせるかもわからない。ちょっとやってみよう。