ぶら下がり日誌~ボルダラーへの道~

釣りときどき岩、そして

音楽を聴こう7

 仕事で高知市に出かけたら雨に降られて、危うく立ち往生するところだった。やれやれ。

 

 土讃線が止まってしまったので黒潮エクスプレスで帰ってきた。高速バスも悪くないけど、やっぱり電車がいいな。

 

 ひとまず映画の、いや音楽の話。

 

***  

 

 こないだ平日の午前中から『イーダ』を観ていたら、ジョン・コルトレーンの『NAIMA』が使われていて、あまりにも美しかったのでそのまま中古CD屋に行ったら夏のセール中で用もない何枚かのレコードと一緒に買ってしまった。うう、何でこうなる。

 

 

 コルトレーン、と聞くとどうも思想性というか宗教性というか、後期のイメージがつきまとって、マイルスのマラソン・セッションもので「にしても音デケェな〜」などと言いつつついでに聴く程度だった。『SOULTRANE』に『BLUE TRAIN』、『GIANT STEPS』なんかは好きだし、インパルス時代だって別に普通に聴ける。

 

 とはいえ後期の作品群は何というかやはりこちらの精神がある種のささくれ方をしていないと入ってこないところがあり、またコルトレーン自体がアイコンというかカリスマというか、思想も時代も体現してしまっていて、要は巨大すぎてどうも親しめないのである。

 

 それで『NAIMA』って何のアルバムに入っていたかすっかり忘れていて、ひょっとしたら既聴かとも思ったのだけれど、こんな美しい曲を聞いて忘れる筈がないから、ちょっとグーグル先生に質問してみた。そしたら既聴なんですね、あろうことか『GIANT STEPS』にばっちり入っている。ガァン。こんな素晴らしい曲を忘れてしまうとは。当時は感動しなかったのかなあ・・・そんなはずないと思うんだけど。年取ると忘れるから何回も感動できていいね・・・って嫌だよ俺そんなの。

 

 CD屋さんに『LIVE AT ANTIBES』というヨーロッパ旅行時のライヴ音源しかなかったので、帰って聴いてみたらばやっぱりいい。200回くらい聴いてもやっぱりいい。今日になってもまだ脳内で再生され続けているから、本当にいいんだと思う。

 

 一音目から持っていかれる。リリカルなんだけどいささかも流されない。スタイリッシュなくせに迸っている。タイプは違うがローランド・カークの『DOMINO』を思わせるところがある。野生と科学の融合、とかそういうのでもないのだけど、何かそんな風に言いたくなる感じがある。  これがリリカルなままスマートでクールな方に行くと新主流派に向かい、ここにファンクネスとブラックネスを足すと70年代ののBLACK JAZZやなんかの流れにつながるのかなあ、などと思えてくる。

 

 要はこの曲を聴いていると源流を遡行している様な気分になるのです。(この項了、次回に続く)