ここ7、8年というもの、老いについて考えることが少しずつふえている。老いを己の衰えの原因にしようとして、それだけで少しかなしくなっている。
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ついこの前、久しぶりにタクシーに乗ったら、運チャンがいろいろと話をしてくれ、「年取るのはイヤなもんだねェ」ということで一致した。
「今年は桜が3月に咲いて、入学式の日にはもう散ってるってんだから、まあ具合が悪いやね、やっぱりその、温暖化っていうのかね、あれさいきん言わなくなったけど、やっぱり何かおかしくなってんだよね」
とのこと。とくにオチはない。悪しからず。