ぶら下がり日誌~ボルダラーへの道~

釣りときどき岩、そして

必ず必要

 鉄壁の壁、新しい新作、沿岸沿い、返事を返す、等、等。トートロジーといっていいのだろうか。必ず必要、などは強調されていいんじゃないかという気もする。

 

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 今日は平日カードを切って庵治半島へ。軽量タコタックルのままイカも狙おうという魂胆である。

 

 潮位と時期からして、磯のタコ小場所で釣れると思って、行ってみたら何となくイカもいそうである。ポイントに渡る途中でひとまずキャストしたら、運良く1杯釣れてくれた。幸先がいい。

 

 その後も何度か追ってくるイカが見えたが、サイズが小さい。1.8号なども投げてみたものの反応しないので、諦めて小場所へ渡ったところ、思ったより厳しい。秋タコらしいサイズが一杯釣れたのみで、ジャンボフェリーの引き波を食らいはじめたので移動。

 

 次の小場所は昨年足元でイカが釣れたところ、久しぶりに行ってみたら墨跡がいくつもある。「これは期待できる」と思って投げるも応答なし。足元に仔イカが浮いて休んでいるが、ウンもスンもない。また移動。

 

 本命ポイント付近のイカ場所には先行者がいたので諦め、隣のイカ小場所をチェック。ここは去年から墨跡があり、先週イカをバラしているので、期待して投げる。しかし仔イカが一杯追ってきたのみで釣ることはできず。厳しい。

 

 最後に目的のタコポイントに入る。1号PEのままトライしたら、早速ラインブレイクしてタコエギを失う。1号でも行けるかと思ったのが甘かった。

 こんなこともあろうかと替スプールを持ってきていたので、1.5号PEのスプールに変える。そこでようやくタコエギを1個しか持ってきていなかったことに気づく。やむを得ず、半笠のイカエギに仮面シンカーをつけて続行。

 

 潮位のせいで後ろのスペースが足りない上に、エギが軽くて飛距離が出ないので、思うように釣りができないまま、時間が過ぎていく。「アレ、ひょっとしてダメなんかな」と思いはじめた頃に待望のヒット。でかい。いや、でかかった。重くて水面に浮かせきれず、強引に寄せたところ手前でバラしてしまった。

 

 しばし呆然とした。まだ付近にいないかと思ってキャストするも反応はなし。完全に準備不足によるミスである。

 

 それでも諦めきれずに投げ続けたら、バラしたサイズに近い重さが乗った。よっしゃと思って、今度は慎重に寄せて、きっちり水面に浮かせて、もらったと思ったら目の前でフックアウト。

 

 今度はさっきよりも距離が近かったので、逃げようとするタコの影が目視できた。「今度は逃がさん」という一念で、ダッシュで渚に入って、ぼんやり見えるタコの頭を掴んで、そのまま岸に放り投げた。

 

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 獲物を片手に濡れ鼠のまま自転車に乗って帰った。今度からタコ釣りの時はタオルと水着を忘れずに。タコエギの予備も必ず必要である。