タコ釣りもぼちぼち3シーズン目に入ったので、現状の整理。
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元々どうしてタコを釣ろうと思ったかといったら、イカを釣ろうとしていて偶々釣れたのがきっかけだった。釣り以外でもそうな気がするが、わけも分からず釣れて、それから「釣った」に変えていく、その過程を遊んでいるように思う。岩登りの一手も、できないムーブがあって、それができるようになって、そこから確率を上げて、最終的に完登へ向かっていく。
こういうのは、何かの弾みで可能になることもあるし、偶然や運の余地が少ない場合、修練を重ねた結果としてのみ、できるようになることもある。岩の場合、自転車に乗るのとは違って、一旦できるようになっても、ちょっとしたことで、再びできなくなってしまうこともある。ウオ釣りだと、こちらに釣る体勢が整っても、先方の気分が合わなければ難しいし、そもそも相手がいなければそれまでである。
つまるところ、何かのアクティビティにつきこむとき、最も大切なのは継続なのではないかと思う。中断するのはぜんぜん構わなくて、むしろその辺がアマチュアのいいところであるとさえ思う。
対してプロは自分の意思で中断することができにくい。彼らは基本的に現役中にやめることを考えない。引退を考えると無意識にそちらに引っ張られてしまうからだ。その点、アマチュアは横好きだから無問題である。
話を戻すと、中讃地域のマダコのシーズンは、だいたい5月下旬から11月上旬くらいまでではないかと思う。頑張れはもう少し長くできるだろうが、岸から釣れる確率が高いのはこの期間、さらに言えば浅場で勝負できる7月半ばから10月いっぱいが狙い目ではなかろうか。シーズン序盤と終盤は港内狙いが主軸になりそうで、これは単純に水温のせいと思われる。
浅場で釣りを開始する目安は、浜の海藻が切れること。反対に寒くなって渚に入るのがツラくなってきたら、シーズンアウトと考えていいと思う。目安は21℃で、それを切るとぼちぼち浅場から離れていくようだ。
釣る場所はハードボトムで港内なら岸壁直下と堤防の基礎の際の部分、そして港の出入口。浜ならゴロタだが、ゴロタ浜でも釣れやすさにはかなり違いがあって、その理由はまだ判然としない。潮通しが良くて少しだけ湾状になって潮が集まるとか、付近にストラクチャーが豊富であるとか、とにかくベイトがたまる地形がいいのだろうと推測しているが、確かなところはわからない。
いま考えているのは、カニはタコの好物なので―カニの持つ何とかいうタンパク質が大好きらしい―、釣り場を開拓するとき、そこにカニがいるかどうかを目安にしてみるのはどうかということ。今時分すでにカニの脱皮が始まっているので、そういうのも関係しているのかもしれない。
とにかく背後に緑があって、潮が通って、タコが身を隠せるストラクチャーがあり、かつカニの見つかる浅場があれば、ひとまず竿を振ってみていいのではないかと思う。(この項了、次回に続く)