ぶら下がり日誌~ボルダラーへの道~

釣りときどき岩、そして

ミルク丸

 SFと言われてパッと思いつくのはハインラインとルグインくらい。『夏への扉』も面白かったが、ハインラインは短編の方が好きである。主人公の絶妙な男の子感がいい。

 

 対してルグインは長編に一票入れたい。ルグインの小説世界は短編には壮大すぎる気がする。

 いま手元にないので再読できていないが、『闇の左手』は超名作だと思う。ややもするとスローモーになりがちな長編の立ち上がりも何となく読めてしまうのが不思議で、しかもそれが設定や構成で解決されるというよりは、何かしら肌触りのようなもので、知らぬ間に引き込まれていく。ルグイン色というかルグイン節というか、名作はみんなそうか。

 出だしというのは長編の宿命的な課題だと思うのだけど、それが力みなく解決されていると、もうそれだけでグッときてしまう。

 

 細部への突っ込みはあるにせよ、『ハイペリオン』もよかったし、『ニューロマンサー』も悪くなかった。サイバーっぽい作品だと、中東かどこかの作家の比較的最近の作で、都市を舞台にした割に複雑な構成の作品も面白かったのだが、タイトルが思い出せない。

 

 あと思い出すのはフレドリック・ブラウンの『発狂した宇宙』だろうか。緑色の山高帽をかぶった小人が出てきたこと以外、中身をほとんど覚えていないから、何が良かったのと言われても困るのだけど、SFは圧倒的に読み進むことができて、読後に充実感が残れば、それでいいんじゃないのと思っている。

 

 というか、海外作品といったら翻訳者という話になるはずで、ヴォネガット浅倉久志氏だし、ブローティガン藤本和子さんだし、あとは誰だろう、パッと出てこない。そもそもブローティガンはSFなのか、これまた定かではない。『バビロンを夢見て』はずいぶん昔に原書で読んでぶっ飛んだ覚えがあるが、これは逆に日本語訳を読めていない。

 

 国内なら安部公房筒井康隆は外せないのじゃなかろうか。カフカの寓話を読むなら安部公房がいいんじゃないのと思っている自分がいる。やっぱり母語はいい。

 

 他に何かあったかなと思って、部屋の本棚を眺めてみたら、『AKIRA』と『風の谷のナウシカ』、それに『攻殻機動隊』があった。漫画だけどこれも入れないとマズくねえか。何に?

 

 攻殻機動隊は映像作品がいいと思う。1作目はポーリッシュな音楽が秀逸。オススメは『Solid State Society : Another Dimension』で、とにかくシナリオがいいと思う。

 

 映画と言えば『ソラリス』と『華氏451℃』がすこぶる良かった記憶もあるな。もう一度映画館で見られる世の中になってほしい。

 

 何せSFでも何でも、読み始めたらきりがない。こんな風に書き散らしていたら、しばらく前に流行った「三体」をまだ読んでいなかったのを思い出したから、熱中症警戒アラートだけど、サッと行って探してこよう。