映画の話9

 このところ、子どものためという名目で、ドラえもんのDVDをちょこちょこ集めている。子どもの頃はTVで見たり見なかったりで、覚えているものも少ないので、割に新鮮である。ドラえもんは90分尺に決まっているものなのか、知らないが、精神的体力のない身には、このくらいの長さがちょうどいい。

 

 それで昨日『ドラえもんのび太のアニマル惑星』を初見で観たらものすごくグッときた。環境破壊と自然保護、人類と他種の共生というテーマが、90分の中に見事に詰め込まれている。

 欲をいえば悪いニムゲと宇宙警察のあたりをもう少しだけ深掘りしたいところだが、尺を考えるとこの形しかないとも思う。最後にタイムパトロールなどが来てチャンチャンというのはドラえもん映画の定型だし、だいいち、キッズたちの興味はそこにはないだろう。

 

 ジャンルとしてはパラレルワールドものの一種といえばいいのだろうか、複数の世界でそれぞれのエピソードを並行して進めるという形をとっている。エピソードの継ぎ目でサスペンス効果が生まれて―危うし! 次回を待て! ―、続きを知りたくなるから観ていてダレないし、各々の世界が絶妙にリンクしているので、話が行き来しても違和感がなく、実にスムースである。

 おまけに、それぞれのエピソードが進むにつれて、一貫したテーマを炙り出すようなつくりになっている。構成がいいというのはこういうことなのだろうと思わされる。

 

 話は逸れるが、作中に「ツキの月」という道具が出てきて、「運の月」を思い出した。この道具はたしか別のドラえもん映画に出てきた筈で、子どもの頃観たはずなのだが、タイトルを思い出せない。観ていくうちにまた見つかるだろうから、調べないで置く。

 他は気がつかなかったが、こうした旧作へのオマージュも随所に散りばめられていたものと思う。

 

 あとは、せっかく四国にいることだし、アンパンマンも要チェック。数年前にアンパンマンミュージアムで『アンパンマンとランプの魔人』を観て以来、昔の作品が気になっている。『アンパンマンハンバーガーキッド』なんて、タイトルだけでもう観たくなってしまっている。中古ショップにないものか。

 話はどこまでも逸れていくが、父が子どもの頃に観ていたという『ローハイド』も見つけたい。

 

 今日は息子とTVでトーマス視聴。見た目が全然違う気がする。こんなだったっけ?