とかって

 昔から肉が取れる獣類をシシと言ったそうだ。シシ=肉であり、イノシシのほかにもカノシシ(シカ)、クラシシ(カモシカ)がいる。そうしてみると『もののけ姫』のシシ神などは、さしずめ三種混合といえようか。

 

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 息子が四種混合で泣き叫んだ話、ではなくて。イノシシ話の続き。

 

krokovski1868.hatenablog.com

 

 のぎの長い品種を栽培するとマシになるという記述を見つけたが、どの程度なのか知らん。結局は倒されて食べられてしまう気もする。

 イノシシはイネの穂を口に入れてしごいて食べるので、のぎが長いと嫌がるということらしい。その名も「シシクワズ」という品種があるそうだ。収量が少ないのと脱穀に労力がかかるのがマイナスではあるものの、風や冷害にも強いそうなので、場合によっては有効なのかもしれない。

 

 また別の本に、3年間にわたる観察で、キャベツ、ほうれん草、シソ等の葉もの、ミョウガ、ショウガ、トウガラシ、根菜類ではゴボウが被害に遭わなかった、との記載もあった。しかしながら20年近く前の調査だし、その後「この作物なら大丈夫」という情報も見当たらないので、おそらく彼らは好みはあっても何でも食べるのだろうと思う。

 なお、フランスの研究によると、好物のトップはドングリなどの堅果、ついでトウモロコシ、葉茎となっていた。

 

 何せ横着しないでしっかりと守りを固めるというのが、結局はいちばんの早道のようである。もし自分が対策するとしたら、畑の周りの藪を刈って、柵を立てて、その中でヤギを飼うとか、そういった形になるだろうか。半島にヤギを飼っているところがいくつかあるのが不思議だったが、あれはおそらくイノシシよけだ。瀬戸内のちょっとした棚田にウシは大きすぎるのだろう、きっと。

 

 しかし実際はどうなんだろう、下草を食べてもらうついでに畑の作物も食べられかねない気もするが。となると柵の中にまた柵をせにゃならんか。控えめに言って二度手間である。

 

 ヤギに食べられない品種で、われわれに役立つ丁度いい作物があるのかどうか、これもまた要継続調査。