『Definitely Maybe』(オアシス、1994年)
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ハッキリ言って「どれか一枚」と言われたら黙ってファーストを差し出せばそれで済むのだが、済むのはごく一部だけでそれ以上のことは言葉にできないし言葉にならない。好きなものって大体そうだ。
要は20年ぶりにバンドでオアシスをコピーしたら脳みそがアホになったという話。ロックンロールの要件のひとつはアホになれるかどうかだから、オアシスはマンネリと罵られようがパクリと言われようが兄弟喧嘩しようがブレアと握手しようが解散しようが何だろうがかんだろうが、あの循環コードとディストーションがあるだけで、あのアトモスフィアがあるだけで、いつでも十分以上なのである。