ぶら下がり日誌~ボルダラーへの道~

釣りときどき岩、そして

バイキルト

 補助呪文シリーズの続き。

 

krokovski1868.hatenablog.com

 

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 このところノンアルコールビールを探索しているうちに「いま飲むとしたら何だろう」と考えだしてしまったので、本やウェブを眺めてみたところ、飲んだ銘柄で旨かったものでも、けっこう忘れていることに気がついた。酒もバランスである。味と値段と入手しやすさと安定した品質と、その場におけるその時の気分とのバランスである。

 

 上記を踏まえて現時点で挙げてみたい酒たちは以下。

 

・以前にも書いた通り、ビールは普通のエビスがあればいい。とにかく供給が安定している銘柄を選ぶにこしたことはない。

 他につらつら挙げるなら、マーフィーズ、イネディット、シメイは青だったか、しばらく飲んでいないのでちょっと自信がない。マーフィーズは輸入終了しているし、イネディットやシメイは価格に難ありでタイプ的にもごくごく飲みたい人向きではない。筆者はうまい酒をできるだけたくさん飲みたいです。

 

・日本酒は而今があれば言うことはない。もう一度飲んでみたいのは龍力。ただ、どちらも普段使いできる価格ではない。

 

・ウィスキーは種類が多すぎるのでパス。強いて言えばハイランドパークの15年。15年前は普通の値段で買えたが、いつの間にか店頭から消えてしまった。ちなみに筆者はほぼ完全なスコッチ党である。

 

・ワインはもっと多すぎるのでこれもパス。4年前にジャカルタで団体の会長に飲ませてもらったのがすこぶる旨かったが、銘柄がわからない。たぶん目玉がつぶれるような値段。

 会長曰く「ヴィンテージワインは少し度数の高いものを選ぶとハズレがない」とのこと。理屈は不明。ただし出てきたワインは本当に目が覚めるくらいうまかった。

 

 スパークリングワインの類も高いのでやはりパス。数年前に丁度いいのを発見したのだが、名前が出てこない。何せこれも普段飲む酒ではない。

 もしニュージーランドに行くならドゥーツが割安で手に入るのでオススメ。本国と姉妹契約を結んでいるとか、確かそんな話だったと思う。何せニュージーランドのワインはお値打ちでよかったです。

 

 筆者は焼酎はあまり得意ではないので、誰かがハナタレをくれたらうれしいというくらい。ブランデーとコニャックは相応の身分になるか、あるいは単純に年食ってカネと時間が余ったら飲んでみる予定。ということで無縁かも。

 

 以上、報告終わり!

 

 

 

失中

 家人がイノシシのことをしばしば「イノスス」と発音するので「かっぺい奴」とからかっていたら、なんと学名がSus scrofaだった。ススは合ってんのか。

 

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 イノシシ話の続き。

 

krokovski1868.hatenablog.com

 

 あれからイノシシ関連の書籍を何冊か読んでみているが、結局、捕獲よりも進入防止が現実的で、それも忌避剤や音では不足で、柵の設置につきるようだ。そしてどうやらその柵も費用と手間がずいぶんかかる印象。補助金が出るとはいえ、設置と維持にかかるコストがとても大きい。

 

 江戸時代には猪垣というのがあって、場所によっては今も遺構が残っているのだそうだ。石塁や土塁、木柵だったらしい。自分で土嚢を積んでいこうとしたら日が暮れてしまうし、木を伐り倒して柵代わりにするというのも大変だ。広範囲にわたって石を積むのが無理筋なのは言うまでもない。つくづく先人エライ。ハンパない。

 

 イノシシは助走なしで1.2メートルもジャンプできるとされるが、これには実験環境という但し書きがついている。実際はジャンプした先に何があるかわからないので高いところを跳ぶのは稀で、先に地面を掘ろうとするのだそうだ。それはそうだよな。

 

 彼らは見通しが利かない状況では突進しない習性があるそうなので、トタンか何か買ってきて立ててみるか。それこそアッサリ押し越えられるか、地面を掘られて進入されてしまいそうである。

 柵に返しをつける、網を垂らして踏み切り位置を遠くする、といった追加の工夫が不可欠のようだ。実際は、トタンを固定するため杭をたくさん地中に打っても、その間から侵入されてしまって、なかなか厳しいらしい。

 

 豚毛のブラシを使ったことのあるボルダラーならわかると思うが、あれはものすごく硬い。全身をそんな素材で覆われているわけだから、もはや鎧である。

 したがって有刺鉄線などは大した足止めにならないし、電気柵も鼻以外の箇所では劇的には効かないという。おまけに電気柵は必要な電圧を維持するために頻繁な点検・管理が必須となるらしいから、これもパスせざるを得ない。

 

 結局、上手く柵をしたとしても、囲ってそれで終わりにできないというのが問題で、周りの草刈りなど、囲いを維持するためのケアが必要だし、それをしたところで、いずれはイノシシが柵の存在に慣れてしまう。

 

 つまるところ人間が見回るのがいちばんよくて、けもの道を歩いてやるだけでも効果があるという。けもの道を探すときは、釣りのポイント探しと同様、変化のある場所に着目する。足跡や糞、折れた枝といったフィールドサインが手がかりになるとの由。

 

 イノシシにとって最大の天敵は柵より罠より人間なので、定期的な見回りがいちばん効くのだけれど、獣が里に下りてきているというより、人が山に取り残されている現状では、それが極めて難しくなっている、というのが問題の根幹のようだ。人間がダメならウシやヤギを飼うという手もあるが、そもそも単独で対策してどうにかできるかはかなり疑問。

 

 なお、獣害対策ハイキングやエコツアーを実施している地方もあるらしい。参加者に山道を歩いてもらい、ついでに獣害への理解を深めてもらおうという趣旨のようだ。なるほどなあ。

 

 この辺だとシシ垣は小豆島に残っているそうなので、岩探しがてら出かけてみようか。そしてぼちぼち実家の土地の境界も確認しておこう。

 

 



お布令

 エンゲル係数= 食費÷消費支出 × 100

 

 エンゲルの法則・・・所得が上昇するにつれて、エンゲル係数が低下すること。

 

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 ふと「エンゲル係数を20%にしてみよう」と思い計算したところすこぶる高い。ゆうに40%を超えている。しかしながら「一食たりとも油断するな」をモットーに長年暮らしてきた人間からすると、これはエンゲル係数が下がらないというよりは、全体の消費を削りすぎているのではないかと言いたくなる。

 

 スマホも時計も車もなくて一向に構わないが、食事には使いたい。CDや本が買えなくなっても別に構わないが、食費は自由に使いたい。これでドレスコードというものが存在しなかったら一張羅もなくなってしまうかもしれないと考えてしまうくらい、食は重要である。衣食足りて礼を知るというが、筆者の場合、ほとんど完全に食に引っ張られている格好である。

 一方で、いい服を着ると気分が良くなるというのも間違いのない事実である。服の力は偉大で、そうでなければ服飾業界はこんなに大きくならない。

 

 われわれが生きている限り「食」は根幹であり続けるし、関わりあいの中で生きていく限り「衣」が廃れることはあり得ない。その上に「礼」が生まれて、それは少なくとも現代では偽善と殆ど見分けがつかなくなっている。

 

 話は逸れるが、アスリートや冒険家やヨギーに共通しているのは己の肉体への信仰心ではないかと思う。もっと言えば、程度の差はあれ、彼らの目標は人間が何処まで行けるか、あるいは人間に何ができるかという可能性の追求であって、肉体の鍛錬はあくまでその過程なのだろうが、こころとからだはつながっているので、自然とそうなるのだろうと想像している。

 ボディビルダーなら「筋肉は裏切らない」などと言って終わりにしそうだけれど、世界でもっとも正直なのは己の肉である、そういうことではないかと思う。とかく頑健な身体は得がたいものである。

 

 残念ながら筆者は自分の身体をそこまで上手く動かせないので、信仰にまで高められてはいないものの、どうあれ最後には自分の身体に戻ってくるんじゃないのとは思っている。「丈夫に生んでくれた親に感謝」というクリシェはよくよく考えると首を傾げたくなってくるが、そのあたりから「親からもらった身体に傷をつけてはならない」につながって、そこから儒教的な教えに何となく引っ張られて、そこへこの島に生まれた者が持つ八百万の心性が混じり合って、己の精神が形成されているような気がしている。

 

 これまでに受けたさまざまな教育から少しずつ自由になって、最後には生まれた土地の近くに戻る、そんな予感もある。岩を登ったり、ウオ釣りをはじめたり、養蜂を手伝ったり、山や渚でイノシシに遭遇したりするのも、偶然とは思われない。

 いや、個々の出来事は偶然なのだが、それらは必然に導かれている、というべきか。起こるべくして起こっていることのように感じるときがある。

 

 「必要な段階に至ったとき、師は目の前に現われる」だったかな。たしか『拳児』に出てきた台詞の筈だけど。これも探して読み直してみよう。

 

 ところで『拳児2』はどうなったんだろう?