ぶら下がり日誌~ボルダラーへの道~

釣りときどき岩、そして

よしなし

吹流

モーゼは人々を連れてエジプトを出たのち、ユダの荒れ地で40年過ごした。約束の地であるカナンに入るのは、モーゼの副官的存在であったヌンの息子ヨシュアが指導者となってからである。 *** よく知られている対処法だが、職場に嫌いな人間がいたら文字通…

ど次元

強いて言えば子育て自体がリスキリングの一種だと思うのだけれどどうだろう。 *** 筆者は吉田健一もどきを気取ることはできても石川淳のようにはどうやっても書けそうにない。こういうのは体質の違いとしか言いようがない。 井伏鱒二がどこかで言っていた…

風狂始末

続・素人料理tips。レシピに載っている量の目安。 【少々】・・・親指と人差し指で塩を軽くつまんだ量。 【ひとつまみ】・・・親指と人差し指、中指で塩を軽くつまんだ量。 【ひとかけ】・・・しょうがのひとかけは親指の第一関節から先くらいの大きさ。にん…

Death Letter Blues

正統は論理であり、感覚は異端である。 *** 向田邦子『女の人差し指』読了。和文の系譜に連なる人がソリッドになるとこうした文体になるのだろうか。柔らかいが芯があり、強いのに重くない。しなやかな自在感が全篇を貫いている。 すぐに山本夏彦の例のフ…

DADGAD

小さなものが挟まったり刺さったりするのは嫌なものである。靴底に引っかかる意地の悪い小石、喉に刺さる小骨、etc、etc。 *** 前回、薪割りに出かけた際、手袋の効果検証のため左手を素手にしていたら、中指の第一関節に木っ端が刺さって、さっきようや…

39 Notes

他人を笑わせ、自分も笑おう。 *** 続・乳児あるある。 krokovski1868.hatenablog.com ・得意げな顔が得意。かわいい以外、何も出来てないんだけど・・・。 ・時折り見せる不敵な笑み。何なのか不明。 ・乗り物が動いていると泣き止む。止まると途端にぜ…

勿忘

語ると何でもきれいに見えるが気をつけろ、そんなのはまやかしだ。 *** 「・・・戦後の三十余年間、日本の、とくに大都会の人々は、巨大な災害に対して、瞬間的に身を処するマナー―戦前までに、大火や地震や水害などの数百年を通じて形成されてきた「災害…

韓信

「気に入ったというか、これが君の気に入らないということを僕は想定していませんでしたよ」 *** 前回の続き。炊事の苦手な男たちへ。 krokovski1868.hatenablog.com ・手の込んだものをつくろうとしないで、失敗しづらい品をつくる。たとえばカレー。 ・…

ハギレ

家人が息子の腹を「おなかトランポリン」と命名。ほどよい弾力と反発力があることから。トランポリン・・・。 *** 9ヶ月を目前にして唐突におすわりが完成した。座る気配が全くなかったところから、あれよあれよという間に。つかまり立ちもそうだった。 …

Golden Dragon

within 14 daysでも30 daysでもいいがanytimeはまずい。No deal at allと同じになってしまう。 *** 英語圏の人間に「は」と「が」のニュアンスについて聞かれたときの回答(案)。 は・・・As for~ が・・・nothing / nobody else but ~ たしか鶴見俊輔…

オヤマカチャンリン

人が苦しむ理由には欠落も過剰もある。それそのものとして生き生きと活動しながら他者の自由な通行を許し、彼らに前向きなエナジーを付与する、そのような人間は多くはいないから、見つけたら鑑賞し、いったん通り抜けて、気が向いたら中に入ってみるのもい…

ジェリコの戦い

夜鳴き、もとい夜泣き。いや、これは寝ぐずりか。今日も断末魔のような叫び声を上げてパタリと眠る。そしてすぐに目覚める。 *** 乳児あるある。順不同。 ・自分の放屁に驚いて泣く。近頃さすがに慣れたみたい。 ・みかんを食べるときの酸っぱい顔。クエ…

ウアス杖

力、支配、統治の象徴。ホルス神が持っている。 *** 前回のつづき。 krokovski1868.hatenablog.com 時折り雨のぱらつく中、郷里で薪を割ってきた。バッティンググローブを装備してみたもののグリップのしやすさは変わらず。白い手袋が泥まみれになっただ…

アジール

家人が息子の寝顔を見て「こりゃ~すっとこどっこいの顔だ」と呟いた。すっとこどっこい・・・。 *** 記憶は脳に蓄積した経験量の指標となる。これにもいろいろあって、わりに見逃しがちなのが「からだで覚える」というやつ。「習うより慣れよ」とか「昔…

エデンの月

少年時代は遊んでしまうのが人生というものだろう。 *** 「そういえば河童って遠野だけでなくやけに各地にいるな」と思っていたら、水の事故を防ぐためだったのか。「河童が出るぞ近づくな」と看板などを立てることで子どもを近づけさせまいと、そんな目…

Stemware

脳のキャパが小さくて、観察力が足りなくて、自分の形にしないと安心できない。常に枝葉しか見えない、近視眼的な・・・ウンこれ要するに頭が悪い? *** 価値観を自力で変えるのは難しい。強いて変えたければ脳の機能を拡張して、そっちから変えてしまっ…

ヤァ! ヤァ! ヤァ!

記事数が888になった、というだけの話。 *** 邦題エントリの続き。 krokovski1868.hatenablog.com ビートルズの邦題でパッと思い出せるのは『悲しみをぶっとばせ(You’ve Got to Hide Your Love Away)』、『涙の乗車券 (Ticket to Ride)』、『4人はアイ…

パロパロ

武装した将はいかなる場合も平伏する必要がない。 *** 往々にして、歴史の長い組織ほど、しきたりやお作法が多く、それだけ惰性に陥りやすい。そうした組織でどうしても単独プレーをせねばならぬときは「上長のうかがい知るところではない」というのが重…

不忘

「地震―それは、突然大地の底からおそいかかり、一挙に下のほうから心臓をつかむ冷たい恐怖であり、一瞬にして人々の理性も思考力も麻痺させてしまう。恐怖の衝撃が、ただやみくもで盲滅法な反射だけをひき起こし、この瞬間、誰一人として冷静でいられない。…

From Eden to Canaan

「大衆社会」というのは、全体的に「統制」をきらい、統制側も弱腰で「緊急事態」に対する心がまえのない、抑制のきかない社会だった。ふつうの時はいいが、いったん社会全体が危機におちいると、いたるところに、贅沢で、わがままな、傲慢になった人々によ…

TDF-PO1

日々父親としての自分を発見し続けている。 *** 逆説的な言い方になるが、できなくなることを受け入れることで、できることが増えていく気がしている。できるのに見えていなかったものに気づけるようになるというか、単純にアプローチの仕方が変わるとい…

パスファインダー

交渉は広聴、理より利を説け、対決より解決、こういうのはちょっと探すといくらでも出てくる。むしろ回文のように作り方があるのか、そちらの方が気になってきた。 *** 白土三平の『カムイ伝』によれば、他心通にいたるまでの読心の法として、察相・観相…

マカオ随想3

昔話の続き。 krokovski1868.hatenablog.com krokovski1868.hatenablog.com *** 路上には屋台が並んで、スクーターや車が容赦なく小道を駆け抜けていく。自転車は殆ど見えない。スクーターのエンジン音は喧騒を、雑多な屋台は猥雑さを醸し出しはするもの…

ミステリオーソ

ゴミ袋を買いに行ってゴミ袋を買い忘れる。 *** グランクラス和軽食 ―東京編― お品書き サワラの菜の花あんかけ イイダコ酢漬(みかん風味) 玉子焼 茎わかめお浸し 煮合わせ いとより鯛と豆腐湯葉包み チーズ入り豆腐寄せ 花形真丈 アスパラガス 蒟蒻 蓬…

6C4

コーヒーミル話の続き。 krokovski1868.hatenablog.com 頂きものの豆の鮮度が落ちていくのを見るに忍びなく、コーヒーミルの2代目をダイソーで500円で購入した。結論、毎日コーヒーを淹れる人は、本式のミルを買った方がいいとしか言えない。 手動なら据え置…

マーブリング

ウルトラセブンのオープニングから思いついた、というだけの話。ウルトラビームでストライク! *** タイトルのマーブリング、小学校の図工の時間に遊んだと家人は言うのだが、筆者はろくすっぽ覚えていない。マーブルと言われてチョコしか出てこないくら…

ホイデンガン

論語に曰く「過を観てすなわち仁を知る」と。 *** 花を咲かせるには時間がかかる。もっと言えば、土を整え、水を遣り、うまく育ってくれたとしても、咲くとは限らない。播種、育成、待機の「待機」が延々続くことはよくある。そのうちに諦めてしまったり…

パネトーネ

『ファイナルファンタジーUSA』(1992年、アメリカ) *** サガと聖剣伝説とゼルダを足して4で割ったような作品。キャラクターがジャンプできたり、斧で木を伐り払ったり、爆弾で岩を破壊できたり、爪で壁を登れたり、フックショットで移動できたりする。 …

映画の話14

『さらば愛の言葉よ』(ジャン=リュック・ゴダール、2014年) *** 銀座でゴダールを観てきた。3Dである。眼鏡タイプと眼鏡の上からレンズだけ装着するのと二種類あって、レンズタイプは数百円で購入するようになっている。「メガネの上からメガネをかけ…

武士道

置物のそれではなく生きて躍動する美、そのために心胆を練り上げる。美意識とはそういうものである。 *** 久しぶりの電車はいい。昔からこの運ばれていく感覚が好きだ。電車のように黙って移されていく体の乗り物はとくに。 線路上は電車だけの世界である…