木人路

 また非常階段から切りとられた空をながめる日々がやってきた。変わることもあれば、変わらぬこともある。暫く海をながめていれば、そのうちに溶けてなくなるだろう。おそらくは。

 

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 眠っても眠っても調子がもどらない。もどらなすぎてこれが普通なんじゃないかと思いはじめている。過ぎ去りし好調の日々よ。花はどこへ行った。遠くからだれかのうすら笑いが聞こえる。イライラさせるぜ、まったく。

 

 身体のあちこちがかたくこわばっている。休んで休んで、もっと休んでみたものの、ちっともよくならない。ゆるまない身体は木でできた人形のようだ。すなわち木人。因って木偶に至る。

 

 ・・・などと2年前に書いていた。次はまた2年後か。参るねえ。