ピョン吉、走る

 「若い頃には旅をさせよ」というのは「ひよっこのうちにできるだけひどい目に遭っておきなさい」のパラフレーズだと思っていたのだが、そうでもないのか知らん。

 

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 対話というよりは、独白に近い。自分の好むような相手にするために言葉を使っている。午前5時の下北沢での会話は大抵そんな風だ。

 ことあるごとに「普通の人がいい」と連呼しているが、それはもう「理想」だ。だから見つからないのだ。

 理想が普通に見つかると思い込んでいるから、そうならないと何か不当な目に遭ったような気がして我慢ならなくなる。典型的なモンスターの思考である。

 

 ううむ、参るねえ。