Le Dundy

 たまには本の話。

 

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 殿山泰司『三文役者あなあきい伝』

 

 チルアウト? んなモン知らねえ! この気の狂いそうな真夏、連日の暴風雨、部屋で黙ってコイツを読んでいっそ向こう側へ突き抜けるしかないぜ!

 

 「アクが強い」なんてもんじゃない、もはや灰汁そのもの、希釈以前の原液。かの小津安二郎に「バイキン」と呼ばしめた氏の唯一無二、空前絶後の文体にラクガキ無用で狂喜乱舞してくんな!

 

 こないだ友達にすすめたら「イライラしてちっとも面白くなかった」と言われたけどそのくらいじゃへこたれないぜ! 吉行淳之介の解説も必読、オススメ!!