Banana Fingers

 要るものがなくなって要らないものがいつまでも残る。これは宇宙の法則なのだそうだ。使うんだから当たり前か。

 

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 巷にはバナナスタンドというものがあるらしい。バナナが接地面から傷んでいくのを防ぐためにあるらしい。針金ハンガーで作れるというので、作ってみようと探したところ、つい数年前にまとめて廃棄していた。

 

 「クリーニングに出せばまた増えるだろう」と思ったら、近頃ではこれまた少なくなっているそうだ。家の隅からようやく見つけ出して、ウェブ上に出ていた画像の通り成形して、我ながら割と対称にできたと思って、早速バナナを買ってきて掛けたらアッサリ倒れた。まあ、そうだよな。圧倒的に自重が足りないのだ。

 

 さりとて、これに重しを足すのはちょっとなあ。針金ハンガーならではの頼りなさを利用して、シンプルな現代オブジェのようにしているところに良さがあるのに、自らそれを放棄してしまうことになる。

 

 現状、結論としては、冷蔵庫に突っ込んで、痛む前にさっさと食べた方が早い。これだと皮は黒くなるが中身は無事である。S字フックに掛けてもよさそうだが、手持ちがないので試せていない。これまた要継続調査。

 

 

 

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