CACC

 蛇のようにさとく、鳩のように素直でありなさい。

 

 ―福音書、だったかな。忘れた。

 

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 遊んで暮らすのにかかるお金がどれくらいになるものか、うっすら試算してみよう。

 

・クライミング

 シューズとチョーク。花崗岩ばかり登っているせいか、ソールがどんどん削れていく。これは、もって2年というところか。チョークはもう、はっきり言って何でもいいが、ないと困る。願わくはおじいさんになるまで登り続けたい。

 

 

・自転車

 新車を買う前に、いま乗っている自転車のチェーンを変えて、ホイールを変えて、クリートをつけて、フィッティングを出すところまでいきたい。とにかく、なんちゃってチャリダーからホビーライダーにクラスチェンジしたい。

 

 手始めに自転車の重さを量ってみたら8.4㎏だった。ちなみにUCI(国際自転車連合)の規定では、自転車の重量の下限は6.8㎏であるという。アマチュアチャリダーには関係ないと言えば関係ないが、そうなっているらしい。

 

 やはりどう考えても自分を軽量化した方が早くて安い。ぱっと調べたところ、コンポーネントを変えてもせいぜい数百グラムくらいで、これに10万円くらいかかるもよう。もちろん走りが快適になるのだろうけど、それにしても、である。

 

 とりあえずもう一回、体脂肪率を一桁まで落としてみよう。7%台まで落としたことはないから、ちょっとわからないが、9%あたりまで行ってみて、マシンの軽量化はそれから考えよう。自分が研がれていた方が違いを大きく感じるから、そのほうがいいだろう。

 

 これまた願わくは身体が動くうちに100万円くらいの自転車に乗ってみたいものである。スチールフレームも面白そうだし、グラベルロードも興味津々である。何せある程度悪路を走れた方が自転車釣行には向いている。

 とにかく、巷でよく言われる「フレームがしなる」という感覚を味わったことがないから、残念ながらぜんぜん力をかけられていないのだろう。自重が十分以上の状態でこれだから、相当修業しないと感得できないかもしれない。要継続調査。

 

・釣具

 まずリール。シマノのステラを買う。10万円くらい。気分的にはロールス・ロイスに乗るようなものかと推察される。

 次にロッド。自転車釣行においては、軽量の振り出し竿が最終形のような気がしているものの、違いが分かるようなら、いくらか道楽したいものである。このあたりはやはり「専用竿は快適」の一言に尽きる。

 

 

 ・・・なんとなく500万円くらいあれば一生遊べるのかな。高いのか安いのかよくわからんが、これを節約によって捻出すると考えて、しばらく暮らしてみよう。

 

 酒をやめると、必然的にコンビニ漫画を買わなくなるから、およそ1日2000円くらい得していく計算になる。さらに髪を切りに行くのをやめて月に2400円。自販機で飲み物を買うのをやめて月3000円くらい。

 

 ・・・せいぜいこんなところか。雑に計算して月6万くらい。これで500万円だと、だいたい7年くらい。

 

 「あれ、こんなものでいいのか。そうなると、このライフスタイルを継続することができれば、かなり遊んで暮らせることになっちゃうな」そう家人に伝えたところ「ずいぶんな皮算用だねえ」との答えが返ってきた。まあ、そうだろうな。

 

 しかしまあ、これで行けそうだなどと思えてしまうあたり、根が楽天家なんだろう、きっと。

 

 

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