ウンナ母斑

 上に上げる。

 

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 育休を取ると半端な時間が増える。ONとOFFの間が増える。あるいは常時スタンバイ。こういうときに注意を集中するアクティビティは合わない。持続的なものはとくに。

 

 したがって本よりは雑誌、斜め読み、拾い読み。テレビよりラジオ、音楽は「ながら」聞き。映画鑑賞など思いもよらない。映画を観ようという気が起きなくなるのは、大抵は精神が衰えているか、浮世の諸事に忙殺されているか、あるいはその両方である。

 

 とかく追われながら何かをすることに慣れすぎると、肚が浮いてくる。腰を据えて取り組むことができなくなって、いきおい発見も減ってしまう。生活からこうした潤いをとったら、それはただのうすい生だ。

 

 「これではいかん」ということで何をしているかといったら、身体を動かしている。スキマ時間のトレーニングというような代物ではない。コンディショニングですらない。セットだのレップだのというレベルにいないのである。残念ながら。

 

 最近かろうじてやっているのは、1日の総回数だけを決めるというもの。とりあえず懸垂50回、子を抱えてスクワット50回、座りアブローラー50回、腕立て50回、そんな調子である。プッシュも何もない。追い込みもへちまもない。「何で50回なの」と聞かれても困る。そういうレベルにいないのだ。残念ながら。

 

 それでも座業から解放されたおかげか、節約のため酒を飲んでいないせいか、それとも夏の暑さで水が抜けたためか、身体が変わっていく。目標は10年前の目方に戻ること。すなわち62㎏以下。

 以上、報告おわり。