「夜中に起きてジッとしている人間をオレは大好きだ。深く考えたら、寝ちゃいられんもんな」
―殿山泰司―
***
てっとりばやく気分をよくする方法。
・ところかまわず感謝する。あたりまえだとおもっていることに、なんでもこころのなかでありがたいとつぶやく。ひとに何かしてもらったらなんでもいいからとにかく「ありがとう」という。
しあわせとは過程であり、こころの状態なので、しあわせを感じやすいひとになればいい。こんなわかりきったことに気がつかないで、よくもまあ、これまで馬齢をかさねてきたものである。
はやい話が、おかねにとらわれて、あたら幸福を見うしなっていたというわけだ。やれやれである。
われわれはただかんがえることはできない。うごきながらかんがえることしかできない。かんがえているあいだにかんがえている自分はかわっていくし、世界もまたうごいていく。しあわせがずっとつづかないのはそういうことだ。
They happily live ever after、おとぎばなしのいちばんの嘘はここにある。ゆらぎのないところに幸福はなく、不幸のないところにしあわせはない。いかりやかなしみといったマイナスの感情のあればこそ、プラスが生きてくるのである。
ずうっとしあわせではいられない。慣れるのが人間で、しあわせも慣れたら普通になる。だからずっと幸福でいることをもとめないで、そのときどきの気分をよくすることを目ざしたほうがいい。
以上、定期連絡。