「気に入ったというか、これが君の気に入らないということを僕は想定していませんでしたよ」
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前回の続き。炊事の苦手な男たちへ。
・手の込んだものをつくろうとしないで、失敗しづらい品をつくる。たとえばカレー。
・材料が少なく、工程の少ない品を選ぶ。たとえば潮煮、ぶりてり。
・失敗しづらい素材、あるいは失敗してもダメージの少ない食材を使う。たとえば手羽元、砂ズリ、魚のアラなど。
・すでに色々入っている調味料を使う。たとえばみりん、八芳酢、だし醬油。
・作りながら空いている時間に片づける。
池波正太郎が書いている通り、メインの具とサブだけにすると、味は暴れにくくなる。毎日つくる立場なら、メイン1のサブ2にすれば、組み合わせが生まれて、より実践的になるかと思う。
筆者は大昔に玉村豊男の『料理の四面体』の文庫版を読んでから自炊に抵抗がなくなった。あとがきが伊丹十三だったせいかもわからない。料理の上手い母に読ませたら気に入っていなかった。たしかに、何ていうかちょっと理屈っぽいんだわ。
さいきんは雨の日に常備菜を準備することがふえた。おすすめは挽き菜づくり。以上、定期連絡。