SDGパンへの道のり

 動物的勘とは、読んで字のごとく、勘というよりは生命力の発露である。そういうのは大人になると消えてしまう。ほんとうの勘は、経験からくる。

 

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 パンばなしのつづき。図書館で借りられるだけ借りて、共通見解とおぼしき内容をピックアップ。

 

【塩】・・・グルテンをひきしめ、生地にコシをあたえる。いれないと生地がダレてうまくふくらまず、いれすぎると酵母のはたらきをじゃまする。また、雑菌の繁殖をふせぐ。

 

*これまでトライした感触では、すくなくとも食パンでは1%~2%maxではないかとおもう。

 

【さとう】・・・甘味をつけるだけでなく、クラストをカラメル化させて色づきと香りをよくする。発酵のたすけとなるのでパンのふくらみがよくなる。いれすぎると浸透圧がたかくなりすぎて、逆に酵母の作用を抑えてしまう。また、パンを保湿して老化をふせいでくれる。

 

*20%くらいいれないと、酵母の水分がうばわれるような事態にはならないので、食パンをつくっているぶんには気にしなくてよさそう。スイートスポットは5%付近、それ以下にしてどうなるかは未確認。

 

【油脂】・・・生地のキメをととのえ、グルテンを伸びやすくする。パンを保湿してしっとり感を保ち、焼き色やツヤをよくする。

 

*乳化するものはパンをふっくらさせ、乳化しないものは風味づけおよび保湿と書いてあるものもあった。油脂をいれないとふくらみもわるいし、味気もなくなってくるという本もあり。要継続実験。

 

イースト】・・・「水分に触れると発酵がはじまるので、イーストを水に触れさせない」という本がチラホラ。すぐに混ぜてしまうから一緒じゃないかとおもうのだけど、このへんの理屈は不明。水に溶いてつかう方法もあったので、溶いたらバツというわけではないみたい。

 

 水に溶くという意味では、塩やさとうを溶いたほうが、生地が均一になるだろうから、そちらのほうが有効な気もする。

 

 また、夏場のtipsとして

 

・冷水をつかう

 

・粉を冷蔵庫にしまう

 

・生地をかためにしたほうが過発酵になりにくいので、水を1割へらす

 

 というのをみかけたのでこれもメモ。夏場にかぎらず、ふくらみすぎたときに水を1割へらすというのは、わりとポピュラーな対処法のようだ。

 

 なお、いまトライしているリンゴ切れはし作戦も、「ケチケチ酵母」という名前で本にのっていた。ひとは似たようなことをおもいつくものらしい。以上、経過連絡。