一夜漬法

 そりゃ、つかれてはいたけれど、そんなことをいっていられなかった。自分がつかれているからといって、世界がとまってくれるわけではない。

―ドクトル・クロコフスキー―

 

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 パンばなしのつづき。酒かす酵母液100に水70で生地モードでこね、とりだして冷蔵庫へ、すこし膨らんだらそのままパンチして型にいれ、室温でふくらむまでまって電子レンジのオーブン、というムーブをためしてみた。

 

 結果、チーズピタパンのようなものができた。あいかわらず発酵は足りていないが、この線は有望な気がするのでメモ。

 

 冷蔵庫にいち日くらい放置しておけば、生地の水和がすすんで、もっといい感じになるかもわからない。すくなくとも発酵の具合をのんびり確認できるので、この方式なら、仕事をしながらでもつくれそうである。

 

 結局、発酵器もないので温度調節もできないし、つよい酵母もうまくつくれないので、発酵のおそさを逆手にとる作戦でいくことにした。

 

 酵母液そのものは安定してつくれるようになったので、たとえば酵母液100の水70で、生地モードにし、それから冷蔵庫にいれる。膨らみきったら、あとは嫌気発酵していくいっぽうなので、パンチして酸素をいれて、ふたたびガスをだしてもらう。好気発酵のほうが3倍の炭酸ガスがでるはずなので、そうやって膨らんでもらって、グルテンを鍛えてもらう。

 

 どのくらいで酵母がパン生地の糖質を食い尽くすのか、さだかでないが、冷蔵庫に24時間くらい放置しても問題ないようなので、ひとまずそれを目処にトライしていこう。パンチしたあとで保温器にのせるという手もかんがえられる。

 

 生地をねかせる時間があまりながいと、いつまでもパンにありつけないので、仕事から帰ってきたら生地を準備して冷蔵庫にいれ、翌朝に確認して、よさそうならパンチ、イマイチなら昼休みにチェックして、さいごに帰ってきてからかんがえる。パンチしたあと冷蔵庫でひたすら放置でも2次発酵してくれるようなら、仕事をしながらでもつくれそうである。

 

 とはいえ、相当な手間なのはたしかなので、復帰まえにルーティーンができたとしても、味がよっぽどよくならないかぎり、採用しないとおもう。このあいだからもう1周して、インスタントドライイーストのすばらしさがつくづくわかってきた。むしろドライイーストをかえるほうが、手がるで実践的なのではないかとおもう。

 

 以上、連絡おわり。