令和に昭和

「机上の乱れは仕事の乱れ」

―ドクトル・クロコフスキーー

 

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 復職4週めの所感。やはりキャビネットは開いていて当然で、FAXは机上に届けられて当然で、備品はそろっていて当然らしい。チームの一員であるという自覚うんぬんのまえに、そもそも認識しているチームの範囲がせまい。

 

 蚊帳の外というより、どうやらわたしが蚊帳そのものになっている。バッファってこういうこと?

 

 3年めのひとりは半年まえの結果票を平気で机上に積んでいる。書類を横にしている時点でアウトだが、それも不揃いなのではみでていて、そこから見える。

 

 渡すものはないと2週めの時点で2度確認したのだけれど。渡せないという意味ではその通りかもわからない。

 

 どうやら整理するのが苦手なようで、仕事を回しきれないまま、ながれていっている。目立たない仕事はボスも忘れていくし、自分も追いつかないので放置している。どこかで中身を見ないで一気に廃棄ボックスに投げこむ未来が見える。

 

 きっと昨年度もそうだったのだろう。じっさいにボックスを開ければ確認するのはたやすいが、するまでもないのでしていない。

 

 一生懸命やっているし、事実そうなのだけれど、中身はごちゃごちゃという、典型的なパターンである。こういうひとを見るのもひさしぶりなので、かえって新鮮にかんじる。

 

 いっぽうで、この3年めがいちばん前向きに働いており、成果をだしているのもたしか。つまらない寝坊で組織からの評価を下げてしまうのはもったいない。

 

 5年めは優秀ではあるが仕事が「おつとめ」になりつつある。はやく本社へだしてあげるべきなのに、旧弊で固陋な人事制度が邪魔をしている。本人もそれがわかっているのでよけいにモチベーションがあがらない。さいわい新ボスとの関係は良好なので、不良になることはないというのが救い。

 

 3年めには机上の整理は技術だということを伝えたほうがいいだろうが、それ以前に、力量以上のことに前向きに取り組んでいて、それは3年めとしては理想的な状態なので、結果的に机上が乱れるのは当然といえば当然なんだよな。

 

 デスクが整理されているひとというのは、わるくいえば自分でコントロールできる範囲でしか仕事をしていないわけで。それが水準以上かどうかというのはまたべつの問題である。

 

 ブーメランになるまえにおわりにしよう。チャオ!