ひとというのは、危害を加えられるとおもっていたひとに恩恵をうけると、ふつう以上に恩義をかんじる。こわいひとに褒められるとよけいにうれしいのとかわりはない。
管理職が気むずかしくなるのは、そのほうがらくだからである。好かれるよりも、敬遠されるほうが、世話がないからである。
選んだ人間が無能とわかれば更迭せねばならないし、逆に有能なときは、目的を逸脱しないよう、ルールでおさえこまなければならない。管理職はたいへんである。
有能でも無能でもなく、そこそこ見識のある人間というのが、管理するがわにとっては都合がいい。並外れて有能な者は、部下の信望を得て、管理職をつきあげる。その点、度外れて無能な者がミスやトラブルで部署に損害をあたえ、管理職の評価をおびやかすのと、結果としては似たようなものである。
以上、連絡おわり。