ぶら下がり日誌〜ボルダラーへの道〜

子育て、仕事、パン、文具。ときどきファミコン。

よしなし

頭のいいひとたちのいうことは

ここ3日ほど季節はずれの風邪をくらってウンウンいっている。育休をとってこのかた、ひとに会わない暮らしをつづけているのに、どうしてこうなるのかわからない。日ごろの行いとしかいいようがない。 どうやら免疫というものは、ミトコンドリアや筋肉とおな…

小さな物語、その先

60sの理想と解体 70sの政治主導 80sの享楽と膨張 90sの絶望と閉塞 00sの模索 10sの達観 ・・・などと15年ちかくまえに書いていた。10sは忍従として、20sが諦観にならないことを祈りたい。 というわけで、ドクトル・クロコフのかけあし80年。 50年代は大戦の…

Led Zeppelin

飛行船と万年筆から『ツェッペリン飛行船と黙想』という本にいきあたった。 krokovski1868.hatenablog.com krokovski1868.hatenablog.com はずかしながら、上林暁という作家を知らなかった。どうも文学は敷居がたかくて食指がうごかない。 濃淡でいえばあき…

越後屋

さいきんの息子のブームはブロックや積み木など。ひところより絵本の棚にいかなくなった。 積み木を積まないでならべては片づけ、片づけてはぶちまけ、あーでもないこーでもないしている。かとおもうと、柔らかいブロックを放りなげたり、握りつぶそうとした…

空は高すぎる

上越線に注意! ドアが半自動の際は手で開けてください。 *** 基幹となるターミナルだというのに、駅前から見える景色はほぼローカルだ。土曜の昼まえだというのに人出がほとんどない。車もすくない。完全に移動のための中継地点といった趣である。 構内…

しゃしゃぶ

グミの総称。しゃしゃんぼ―しゃしゃぼ―しゃしゃぶ。しゃぶしゃぶとは無関係。 *** 下の写真は秋田県角館「ゆかり堂製菓」の看板商品「落葉かりんとう」。かりんとうのばけもののような大きさだが、よくみると形にひねりがきいている。中は空洞で、表面は…

アマルガム

私がものごころつくずっとまえに、その世界はすでに失われていた。それは、本や映画やその世界を生きた少数のひとのはなしを通じてのみ、かろうじてのこされていた。私はそれを夢中になってあつめた。その世界がまぼろしであると理解したのは、不幸にしてず…

先憂後楽

政治家が国民を映す鏡であるように、商品は消費者を映す鏡である。したがって、タイパを反映したものばかりが売れることになる。そういうものだ。 *** 節約だミニマルだと遮二無二つっぱしっていたところ、自分でメンテナンスできないものをもたない、と…

真言

自分をほったらかしにしてかってに成長できるほど、人間はよくできた生きものではない。 *** 毎日が発表会ってわけじゃない。地道にじぶんを確認していくだけだ。よりかかってゼロにしてしまわないように、つみかさねを頭から追いだす。 自己認識の銀河の…

世わたり学

若者―助けてもらい、甘やかしてもらい、あと押ししてもらい、引き立ててもらうことを絶えず要求する。 *** 「納得があらゆるものに優先する」というのは、パンクにおけるスカルのようなものだ。それはイデアであり、現実はグラデーションである。自分の納…

遮二無二

前回のつづき。 krokovski1868.hatenablog.com 「おもいだしたぞ! きゅうりだ!」とよろこんだつぎの瞬間「これも9割水分だから、そうおもって細かく切ってつかえばいけるよな」ということになってしまった。やっぱりむずかしい。 *** 課題解決型のキモ…

あたまのなかがかゆいんだ

あまりひんぱんに指摘され、あまりなんども回答され、そのたびにひとところに落着いているので、あとからかんがえようとするものを古いわだちにひきこんでしまう。なんの話? *** あるものの整理、もっているものの整理、すなわち棚卸効果。長期休暇のメ…

風でつくる家

おしゃれな家といわれても 家の外に住むわけでなし ―ケロ田ケロコフ― *** お題「我が家のここが好き」 我が家のいいところ―風通しがいい。 周知のとおり、さぬきが属する瀬戸内気候は、地中海性気候にちかい。地中海性気候といえば「夏は乾燥、冬はほどよ…

カレーのとりこ

乳幼児育てあるある。たまに「おかあさんといっしょ」がおやすみするとあわてふためく。 閑話休題。カレーばなしのつづき。 krokovski1868.hatenablog.com *** 激突! カレーあるある。 ・カレーをつくるとその香りが部屋のなかにただよって、すぐに食べ…

倉庫者

「頭いいんだからできるでしょ」といいつつじぶんの仕事をおしつけてくるひとがいたら、「できたらあなたの給料をはんぶんください」とこたえよう。 *** ものづくり業者は職人とよばれて尊敬される。いっぽうで流通業者は運び屋よばわりである。ピーター…

玉露の味

息子はとうとう麦茶の片手のみをマスター。ワイルドだぜ。 *** 家人の好物である「もろこし」がデパ地下にでていたのでこっそり買ってきた。すてきな打菓子ではあるのだが、妻のはなしをきかずに一気にバクバクたべたせいで、口のなかが粉っぽい。 曰く …

夏枯れ

新聞の夏枯れを年中つづけるようなものだ。「囲みもの」「続きもの」「縁台ばなし」「涼風夜話」といった類い。 *** 芸術やスポーツでいつまでも盛り上がれるともかんがえにくい。選手を育てる経済力が足りなくなるからだ。ある種の分野においては不景気…

風が吹けば

桶屋が儲かる・・・ほんとうに? *** 民度を上げないと国力が下がって、国力が下がるとまずしくなって、まずしくなると人心が荒れて、人心が荒れると暮らしの水準が下がって、結果的に不幸になるひとがふえる、のかな。どうなんだろう。ちょっとかんがえ…

未生以前

未来が過去に勝つのは、未来が過去をのみこむからである。 *** こころこそ こころまよわす こころなり こころにこころ こころゆるすな こういうわかるようなわからんようなのはそこらじゅうにある。それに比して あかあかや あかあかあかや あかあかや こ…

斜行癖

すこしでも上達すれば本人はそれを実感できるが、他人にうまくなったと思ってもらえるには、相当に上達しなくてはならない。 *** 体験―その場かぎりのもの。 経験―継時的なもの。 経験と書いたところを先輩に「これは体験だね」だと指摘され、例によって1…

風知草

お題「断捨離」 目標のないときは部屋を片づけよ。(サージェント・クロコフ) *** 節約節約と連呼しながら、要らないものをつぎつぎに捨てようとしている。これだけ多くのモノにかこまれて、ある意味ではとっくに豊かすぎるのだ。 断捨離だミニマルだと…

Winding Road

「わざわざ残業したことはないし、ぐうぜん居残ってしまったりすると、おもわず悪態をついてしまう。うーむ、前進あるのみだ」 ・・・などと3年まえに書いていた。なにを言おうとしていたのかぜんぜんわからない。 *** 遠まわりをしてなにが得られるかと…

拳々服膺

書きながら考え、考えがかわると、おなじ問題をちがったふうに書く。こんな人間の書いたものが、信用できると思いますか? 信用しないで下さい。 *** ここしばらく否定形から離れていたせいで、個人的十戒がすぐにつくれない。ことだまもバランスだ。戒め…

かみあわない

相手がとるにたらぬことをいっていると思ったときは「そう思うの」とだけいえばいい。 *** 便利な道具があるということと、じっさいに便利になるということは、まったくべつのことだ。説明書の説明書など読んでいたらおじいちゃんになってしまうし、そう…

ねんこ!

息子、ザブトンのうえにうつぶせに倒れこむのがマイブーム。技名は「ねんこ!」。でも寝ない。 *** 続々々・乳児あるある。 krokovski1868.hatenablog.com ・ハイハイで逃走し、ニヤと笑いつつチラとふりかえり、こちらが追うとスピードをあげて立入禁止…

Where We Need to Get To

若者が生きるために必要とするのは口実だけである。理由は必要ない。 *** 生きるとは何かにむけて放たれていること、ひとつの目標にむかって歩くことだという。それは生の外に、彼方にある何ものかであると、オルテガがいっている。彼にいわせると、人間…

歩々

息子、5歩あるいた。すごいな君。どうなってんの? ランキング参加中男の育児・子育て

Speeder

もっともっと速く! *** かつてスピードは憧れであり夢であり、クルマにとってもっともわかりやすい価値だった。いまはどうか知らん。 われわれの多くはつねに何かに心をせかれて、ただひたむきに毎日をうっちゃっている。享楽的ではあるが生活のたのしさ…

寂地峡

「塩から金属の味がする。だしも飲めない。有機的なものほどある種の臭いがして受けつけなくなる」 亡くなった先輩の言葉である。コロナでは無い。膵臓がんだった。 *** 山口瞳の『江分利満氏の優雅な生活』を眺めていると、半世紀前に比して物価というの…

緑酒

嗜好は論より習慣である。したがってひとつひとつ経験を積むより手がない。 *** 「備前焼の酒器を使う前に一日水につけておくといい」と言われて、長年その通りにしているが、そんなにしなくてもいいような気もする。水につけた方が具合がいいのは確かで…