ぶら下がり日誌〜ボルダラーへの道〜

子育て、仕事、パン、文具。ときどきファミコン。

組織

万古不易

学問とは心を澄ませ感受性を守る道である。これホント。 *** 昔は騒がせ屋と処理屋がはっきりしていたが、今は騒乱は未然に察知され起こりを抑えられ、建設はとうに済んで安定を維持するのが主だから処理も目立たない。結果として搾取と横暴はブラックに…

木人路

また非常階段から切りとられた空をながめる日々がやってきた。変わることもあれば、変わらぬこともある。暫く海をながめていれば、そのうちに溶けてなくなるだろう。おそらくは。 *** 眠っても眠っても調子がもどらない。もどらなすぎてこれが普通なんじ…

讃洲への手紙

お元気でしょうか。 閑職になり(元々ですが)皆様のスケジュール上を散策しておりましたら、Sさんが長期休暇になっているではないですか。腰を抜かしてしまいました。 お病気ではなさそうですが、やはり見限ったということでしょうか。 やあ、どんどんお知り…

Heavy Load

若者に余裕がないのは当然だ。余裕のなさはすなわち可能性で、それが若者を若者たらしめているからだ。こんなはっきりした証明はないとおもうのだけど。 *** 自由ほど不自由なものはない。自由は孤独で、それゆえに担い難い。 自由は常に不安定である。パ…

ペシミストの憂鬱

さて、席替えだ。急に何か書こうと思っても、なかなか思いつかねえな。なんとなく体調も悪いし、しばらく前に抜いた親知らずに違和感があるので、全力投入というわけにいかない。朝っぱらからこれではこれからの一日が思いやられる。 しかし4日も職場を離れ…

勤め人

環境が少し変わると途端にモタモタする奴がいたら、その場を離れた方がいい。 *** 思い通りにいかないとき、自分以外のせいにするのはすこぶる簡単だ。自分の理屈、文脈、防衛圏、呼び名は何でもいい、その中に逃げ込んで、うずくまっていればそれでOK。 …

空気の研究

誰がどう見ても正しい、などというものは、どこか根本的に誤っているのだ。 *** 休み明けの組織で大事なことは 1できるだけ口をきかない 2怒らない 3仕事をしすぎない 4定時で帰らない 5残業しすぎない 眼目は「空気に溶け込む」ことにつきる。目立…

臆病な自尊心

ダメなときはダメなりに流れていくのもひとつの手なのかもしれない。何か取り返そうとしてはいけない。別のところで良くすることが大事。 *** どうにも暇だ。この建物内の人間の1/3は暇を持て余しているんじゃないかと思う。実際、組織ってそういうものだ…

You can’t stop a tattler

さえずるに任せておけ。 *** まあなんというか、組織の現場レベルでは、基本的に人材を育てようという感覚は希薄になりがちだ。みんな仕事を増やしたくないから当然である。 できない人は教える余裕がないし、働いていない人は教える中身がない。働きたく…

合理主義と派閥

合理主義はひとつの病だ。よほど重篤化しない限り決して根治しない、一種の奇病だ。 *** ところで派閥というのはあらゆる組織にあるそうだ。人脈のうち、共通の背景を持つものを派閥というのかどうか、知らないが、類は友を呼ぶというから、まあ自然なこ…

影の組織

荘子に曰く、「ぼんやりとした中に変じて気が生じ、気が変じて形ができ、形が変じて命ができ、変じて死に帰す」と。 *** まともに話のできる相手もそのうちいなくなったら、己の影と共に暮らすほかはない。昔のエジプト人は影をものの魂と考えていたそう…

冗談ではないな

踏み石を探って川を渡る―規則性を見つけること。 *** 会社に来られなくなるほど思いつめるとは、よほどのことである。原因となっている人間、ガンはいるし、患部もわかっているのに取り除けないのだ。 基本的に組織の弱点は患部を切除しづらい点にある。…

急に食う牛肉

それにしても、打ち合わせの好きな人が多い。しなくてもいい打ち合わせをすると、しなくてもいいものだからつい自由になって、あらぬ方へ話が向かって、その方向で新たに打ち合わせが設けられたり、いちど切った舵を戻すためにまた打ち合わせが必要になった…

蚊帳の外

今週は、ぼやけている。先週は、ふやけていた。来週は、かすんで見えない。 *** 精神が働いていないのか、事務所でうすぼんやりしていることが増えている。静けさを味わうことを覚える良い機会なのかもしれない。 とはいえ、何らか他にすることを考えた方…

Texting

どこにいてもすることは殆どおんなじだ。右肺が力強く膨らむ様子をイメージしつづける。 *** まったく、気がついたら裁判所でスラスラと当たり障りのない話がでてくるようになってしまった。実体のない、場をつなぐだけの発言をするのが、昔よりはるかに…

迂闊

セルバンテス曰く「宿屋よりも道中の方がいい」。 *** サラリーマンのストレスの大半は、仕事をしていないことから生じるうしろめたさではあるまいかと、最近になってようやく気がつきはじめた。 まったく、こんな当たり前のことがわかるのに5年以上もか…

組織の海

年齢序列の組織における身の処し方の話。 *** どんなに優秀なリーダーであっても、部下の業務をすべて把握しているわけではない。リーダーのタイプによって、把握のされ方は違ってくるが、半分も分かっていればいいほうだ。昔ながらの組織においては、管…

Powerhouse

「彼は英雄ですか?」 「においはあるな」 *** モチベーションの源泉や、職業的良心の出所といったものについては、本人に訊ねても要領を得ないというのが通例である。ボルダリングにおいて、ある種の修羅にムーブを聞くのと同じだ。心技体の次元が違う場…

ひとマスもどる

まだ未定。いま現在。 *** 年齢序列を年功序列に変えるのは難しい。既得権益があるからだ。それに、年功序列にすると、上の世代が経験を共有しなくなったり、仕事を手放さなくなったりする恐れも出てくるから、ことはそれほど簡単ではない。 最近、降格に…

がま磯イージーライダー

まれに上長から「よくやった」といわれても一向にピンとこないまま、ゆうに10年以上たっている。 *** おもうに、いくら幸運なケースであっても、はじめからずっと夢中でいられることはすくないのではあるまいか。途中で必ず辛いことがでてくる。そのとき…

脳会

油断を許さない、気になって朝も起きられない、などと言われると、なぜだかニコニコしてしまう。 記事数が500を超えたら節目に何か書こうと思っていたのに、気がついたら通り過ぎていた。 *** いつのまにか年末が近づいている。年末があるからには年始が…

Human Nature

「これまでと思えばそれまで、まだまだと思えばまだまだ行ける。職人とはそういうものである」とどこかで読んだ。真偽まではわかない。 *** 読みも勘もそこまで違いはない。たぶん読みの手前は当てずっぽうで、読みのレベルが低いのがヤマ勘、経験によっ…

いぬの毛になる

なってどうするのかまでは知らぬ。 *** 仕事中の徘徊は望ましくない、と言われたので―イエローカードだそうだ―、椅子にへばりついている格好である。何ともツライ。お尻が痛い。 こないだどこぞの会社の受付さんと飲んだ時、シフトが決まっていて担当の間…

ある日のビジョン

「大切なのはビジョンだ」(レイモンド・スコット) *** 困っている人間を助けたいと思うのは、自然な感情だと思う。ジュツテキソクインの心ってやつ。 でもひとたび組織に入ったからにはそんな感情は不要どころか害でもある。何故かって? 欧米流のビズ…

Magic Pot

やりがいは落ちているものではないそうだ。探し求め、見出すしかないと、そういうことか。 *** 専門性を高めた結果、仕事が属人化して組織効率が下がる。仕事を手放さない人になってしまわないように、塩梅が重要ということだろうか。 しかし誰でも同じよ…

キリマン

午前中の事務所でインスタント・コーヒーを飲みながら嘘の効用についてかんがえる。たのしく嘘をつこう、宣伝カーに乗った背広姿の小太りの男が白い手袋を振って、拡声器でにこやかに語りを披露しつつ通りすぎていった。 頭のなかが大量の糸ミミズに支配され…

機械化の進み方2

どこかしら前回の続き。 krokovski1868.hatenablog.com 1 人が集まる 2 組織ができる 3 組織体の洗練、業務の細分化 4 末端の人間が機械化 5 末端の人間とかかわるエンドユーザーが機械化 6 4、5とかかわるすべての人間の機械化 ※機械化のスピードは幼児と老…

夢の軍勢

ある者は暇な時にじっとしていられるのに、ある者は暇つぶしに仕事をしてしまう。同じく暇を与えられても、違いは出るものだ。この違いがどこから来るのかは、久しく謎のままである。 暇なときにじっと座っていられるのはどういうわけなのか、まだ誰にも聞い…

畜犬

組織の中にいると人間は腐敗しやすい。それが組織の本質だからだ。 *** この仕事をしていると、時々、探している人間が行方知れずになっていることがあって、思わず首をひねりたくなる。 この情報化の時代に、姿をくらますなどということが、できるものな…

This Side of Paradigm

組織に特有の奇妙さ、すなわち効率の反転とでも呼ぶべきものが、あるのである。 *** 3という数は効率がいいが、その3人がいかに秀でていたとしても、30人分の仕事はできない。 それをひっくり返せるのは天才だけだ。3000人を必要としていた仕事を3人にし…