ぶら下がり日誌〜ボルダラーへの道〜

子育て、仕事、パン、文具。ときどきファミコン。

2021-01-01から1年間の記事一覧

東方ラッシュ

知り合いに毎日鉱水ばかり飲んでいる男がいた。彼はパンナというイタリアのミネラルウォーターがたいへん好きで、家の冷蔵庫を開けるとミルクやビールの代わりにバンナがつまっているという具合だった。 そんな彼は食に関して一風変わった信念を持っていて、…

RIP 13.

ラーメン屋の主人は今日も暢気に仕事をしている。据え付けられたTVからは夕方のニュースが流れ、本棚にはマンガが数冊置かれている。 ラーメン屋にマンガというのは定番の組み合わせだが、ラーメンなんて伸びたら不味いうえに汁がはねたりする食べものにマン…

キリマン

午前中の事務所でインスタント・コーヒーを飲みながら嘘の効用についてかんがえる。たのしく嘘をつこう、宣伝カーに乗った背広姿の小太りの男が白い手袋を振って、拡声器でにこやかに語りを披露しつつ通りすぎていった。 頭のなかが大量の糸ミミズに支配され…

機械化の進み方2

どこかしら前回の続き。 krokovski1868.hatenablog.com 1 人が集まる 2 組織ができる 3 組織体の洗練、業務の細分化 4 末端の人間が機械化 5 末端の人間とかかわるエンドユーザーが機械化 6 4、5とかかわるすべての人間の機械化 ※機械化のスピードは幼児と老…

夢の軍勢

ある者は暇な時にじっとしていられるのに、ある者は暇つぶしに仕事をしてしまう。同じく暇を与えられても、違いは出るものだ。この違いがどこから来るのかは、久しく謎のままである。 暇なときにじっと座っていられるのはどういうわけなのか、まだ誰にも聞い…

旅、また

しかし猫は得をしていて犬は損をしているというのは、もはや疑いの余地のないところである。猫は人間より賢いと思っている人もいるくらいだし、人としゃべれるのにあえて黙っているのだという人もいる。猫をかぶっているのというのだ。しかし猫が猫をかぶっ…

じゃけん

ときどき、香港映画、なかでもいわゆるカンフーものを無性に観たくなる時があって、それがどんな時かといったらこんな時だとうまく答えられない。 *** 思うに、カンフー映画の特性とは、観終わった途端に中身を忘れてしまう点にあって、それでもただ楽し…

畜犬

組織の中にいると人間は腐敗しやすい。それが組織の本質だからだ。 *** この仕事をしていると、時々、探している人間が行方知れずになっていることがあって、思わず首をひねりたくなる。 この情報化の時代に、姿をくらますなどということが、できるものな…

アーリオ・オーリオ

ここ7、8年というもの、老いについて考えることが少しずつふえている。老いを己の衰えの原因にしようとして、それだけで少しかなしくなっている。 *** ついこの前、久しぶりにタクシーに乗ったら、運チャンがいろいろと話をしてくれ、「年取るのはイヤな…

あした天気になあれ

漫画の話、ではなくて。 *** うまくいかないときに何かのせいにする、いたって普通のことだ。問題があったとき、思うようにならぬとき、想定と違ったとき、どうしてそうなのか、あるいはそうなったのか、考えようというのは自然な流れだと思う。原因究明…

This Side of Paradigm

組織に特有の奇妙さ、すなわち効率の反転とでも呼ぶべきものが、あるのである。 *** 3という数は効率がいいが、その3人がいかに秀でていたとしても、30人分の仕事はできない。 それをひっくり返せるのは天才だけだ。3000人を必要としていた仕事を3人にし…

鳥の探偵2

人類は決して空を支配できない。人間に翼のないのは、自己充足的な進化の結果だからだ。 *** 酒を飲むのは二日酔いになるため。一病息災ではないが、原因も快復経過もわかっているちょっとした病にかかることは、精神にある種のビタミンを与えるようなも…

ローラー月間

長時間財布と書いてケチンボと読ませる。そのココロまでは知らぬ。 *** 今月はローラー月間とする。アブローラーね。人海戦術とか、そういう話ではありません。 腹筋はアブドミナルマッソー、ゆえにアブローラーともアブホイールとも。フローリングの上で…

減量・ダイエット(7)

1987年、ヤクルトスワローズでポンポンとホームランを打ったボブ・ホーナーが秘訣をきかれて「Hit the Ball Hard!」といった。三拍子で打つんだ! *** 嗚呼、日曜日の午後2時にごはんを求めてうろつく身のあさましさ。居並ぶ食いもの屋に立ちどまれぬつ…

映画の話6

先頃ようやく『パトレイバー』を観た。アッサリ節を曲げてDVDである。 数年前の秋だったか新作の話が盛り上がっていた記憶があり、たぶん連動企画であろうコンビニのワイド版が出回っていたので、改めて読んだりしたのだが、まあ何というかイマイチ乗りきれ…

節々

「止まない雨はない。終わらない冬はない」というのを座右の銘にしていた知り合いがいたが、いまどうしているのか知らん。 *** ようやく晴れ間がやってきた。晴れたら晴れたで暑さにぶつくさ言うし、雨が続いたら続いたで「夏なのに物足りない」と言うか…

映画の話5

『好色一代男』(1961年、監督:増村保造 主演:市川雷蔵) 与之助のこころの平穏はどこにあるのだろう。「おなごの喜ぶ顔をみる」「おなごのしあわせな様を見る」のが与之助の幸せであって、「おなごを笑顔にする」「おなごを喜ばせる」まではいいとしても…

映画の話4

貧富の偏在なんて、いまごろ描いてどうする? *** 貧しくて何もない僻地から出稼ぎにやってきて、街で開発が進むうちにどこにも行けなくなった男。彼の日常ひとコマひとコマに焦点をあてて、それを短い時間で描いていく。彼の生い立ちと生活から、貧富の…

Le Dundy

たまには本の話。 *** 殿山泰司『三文役者あなあきい伝』 チルアウト? んなモン知らねえ! この気の狂いそうな真夏、連日の暴風雨、部屋で黙ってコイツを読んでいっそ向こう側へ突き抜けるしかないぜ! 「アクが強い」なんてもんじゃない、もはや灰汁そ…

映画の話3

近頃では映画を観てもすぐ中身を忘れてしまう。もうこれは根本的に脳が衰えているのである。 「歳月は知恵を生まず老残を増やす」などと言うように本当に年食うとロクなことがない。見方を変えるとこれは「尊敬できる老人が現れたら大切にした方がいい」とい…

パタリロ

夏、夏夏夏の音。蝉にコオロギ、キリギリス。花火、風鈴、波の音―オットこいつは年中か。 夏夏夏の風物詩。井戸にスイカに枝豆ビール―やっぱりこいつも年中だ。 夏こそ! ・・・何だろう? 何かの本でよくあるコピーの例として「〜こそ!」があると読んだこ…

ナカゴ紙

夏に行きたい場所、と考えて、ここという場所がパッと出てこない。夏に行きたくないところを考えて、その逆を行ってやろう、そう思い立ってはみたものの、何か違うような気がする。 あるいは冬に行きたい場所の逆を考えればいいのかも。ンーでも冬にアイス食…

立像

さいきん、諸星大二郎の漫画をよく読んでいる。大げさにいえば「我発見セリ(ユリイカ)!」という程の衝撃だったのだが、有名といえば有名なので「何をいまさら」という話なのかもしれない。 古本屋で適当に買っているが、「ん〜これはハズレかも」という作品…

六道

我々のゆくてに向かい風が多い理由。 普段の生活の中で「なんだか向かい風ばっかだなァ」と感じる人は少なくないのではないだろうか。歩いている時もそうだし、走っている時や二輪車に乗っている場合など、スピードを上げたいと思う時に限ってアゲンストにあ…

映画の話2

急な誘いで『シン・ゴジラ』を観に行ってきた。ゴジラといったら松井かというくらいで、モスラもビオランテも脳裏をかすめないほど遠ざかっていたから、はっきり言って「忘れていた」とした方が近い。しかしながら今回フラットな気持ちで観てみたらかなり面…

牛後

遊んでいる人は、他人が遊んでいるのに厳しい。理由―遊んでいるぶんよく見ているから。 *** 大脳新皮質が発達する前の動物は、代償動作がないから怪我をしない。我々は腕一つ動かすにも複数のやり方でできるから、かえって最適な動きを忘れてしまったり、…

ロバのパン屋さん

暇だ。予定通り暇というとおかしいがやはり暇だ。上長から計画的残業を示唆されたので、その通りやってみているが、どうにも暇だ。 労働力の提供と考えれば、こうして座っているだけで最低限満たされるから、このまま待っていればそれでいいのである。手当だ…

南風

時計について。 私の部屋には時計がない。ついでに言うとやかんもない。両者の間にとくに関連はない。 こういうものは人から贈ってもらいたいと、何となくそう思っている。なくても困らないが、あると便利で、一度購入すると長く使うもの、こうしたものはい…

サイクリック・ブルース

好みに合わなかったり苦痛であったり辛かったり面白くなかったりする状況―苦境と言ってもいい―に陥ったとき、それを細かく区切ることによって何とか乗り越えようというのは、ごくごく自然なことだと考える。 仕事にしてもそうだから、月曜は休日の影響下にあ…

ヴァレリイ

解釈するだけでは人間は変わらない。 *** 人は誰しも脅かされることに不安を抱いている。この不安が人を攻撃的にしたり閉鎖的にしたりするのだが、にもかかわらず本人は安全であることが殆どだ。 日常生活において脅迫が深刻な事態を招くことはありえず―…